「年年歳歳花相似たり、年年歳歳人同じからず」
この詩が浮かんだのは・・・
小野川橋畔の河原に今年も「芙蓉」が咲いていたからだ。
季節が来れば、花は忘れず律儀に咲いてくれる。
良き哉! 美しき哉! 嬉しき哉!
唐代の詩人 劉希夷 「白頭を悲しむ翁に代わりて」
古人復た洛城の東に無く
今人還た対す落花の風
年年歳歳花相似たり
年年歳歳人同じからず
言を寄す全盛の紅顔の子
応に憐れむべし半死の白頭翁
昔の愛人はもはや洛陽にはいない
今、また若い恋人同士が風に散る花を眺めています。
思えば寒い冬が終わって春になると、昔年と同じように
花は美しく咲くけれど、一緒にこの花を見た人は
もはやこの世にはいない。
若く美しい君達に云っておく
若いと云うがすぐ年老い、黒い髪も白くなってしまうぞ!
自然の悠久さと人間の生命のはかなさを対峙させて
人生の無常を詠嘆した句です。
生ある者は必ず死ななければなりません。
それは人間の「サダメ」です。
人間にとって、死別ほど悲しいものはありません。
来年の桜が「一緒に」見られるとは限りません・・・
後期高齢・持病持ちの私は特に・・・
日々を大事に生きたいと思います。
無常! 南無! 合掌!