アイリ[まったく、來雨さんったら。こんないいお天気の日くらい一緒にお出かけしてもいいじゃないですか……はぁ。]

ザッ

怪獣[グゥオオオオオオ!]

アイリ[こんな時に……敵ですか。]

アイリ[今、私すごく機嫌がよろしくないんですの。]

アイリ[お覚悟を。]

ズザッ

怪獣[グゥオオオオオ!!!]

アイリ[はぁ……]

アイリ[アルドレイン。]

怪獣[グゥオオオオ!!?]

アイリ[どうです?この魔法は相手のライフを吸い取ることができる魔法ですの。その吸い取ったライフは魔力に変換され私のものに……って。]

ドサッ

アイリ[もう聞こえてませんわね。]

ジャグラス[久しぶりだな。]

アイリ[あなたは……ジャグラス・ジャグラー!!]

アイリ[なんの用ですの?]

ジャグラス[なぁに。ちょっとあんたには……]

ジャグラス[來雨を呼ぶためのエサになってもらうだけだ。]

アイリ[まったく……面倒事ですわね。なら、やるしか─]


モモ[あ、こんなところに偶然にもアイリさんに会うとは……]

アイリ[モモさん!?]

ジャグラス[これはこれは……モモ・ベリア・デビルーク……か。悪いが子供に手加減はできない。見逃してやるからさっさと行け!]

モモ[子供……ですか。]カチンッ

ピッピッピ……

アイリ[モモさん、なにを?]

モモ[ちょっと宇宙にある植物さんの力を借ります。]

ジャグラス[聞いてるのか?早くしないと……]

シュウウウ……

アイリ[ラフレシア?]

ジャグラス[なんだ?ただのラフレシアじゃねぇか。]

モモ[アイリさん、下がって。3、2─]

モモ[─1。今です!]

ジャグラス[あ?まさか……!!]

ズドーンッ!




ジャグラス[おえーっ……なんだこの激臭は…。しかも、体が動かねぇ…。最悪だ。まるで自分のゲロに溺れたみたいだ。]

アイリ[うっ、なんて臭いですかこれ……]

モモ[あ!アイリさん、大丈夫ですか!?]

アイリ[えぇ、モモさんが[下がって]と言ってくれたおかげで直撃は避けれましたが…臭いは……。なんですの?あれは??]


モモ[アレはですね。宇宙植物のボムレシアです。]




[ボムレシア]


宇宙植物のひとつ。ある場所にあると言われている植物で攻撃したり、近づくと爆発して激臭を周りに放つ。その激臭はかなりのもので、ラフレシアの30倍とも……。

ちなみに近くで爆発すると、スタン効果もあるため危険植物のひとつとして、宇宙植物図鑑に記載されている。


アイリ[つまり、とにかく危ない植物という事ですわね汗]


モモ[子供扱いされたのにイラッとしたので。これでも手加減した方ですよ?]

アイリ[あー、なるほど。ちなみに手加減とは……?]


このあと、ヴィラン軍団の拠点に戻ったジャグラスはしばらく誰も近づいてきてくれなかった。理由はボムレシアの臭いであるが…。


ジャグラス[オルタ、なぁ聞いてくれよ。]

セイバーオルタ[どう……うっ!]

セイバーオルタ[お前、なにか臭うぞ。]

ジャグラス[モモ・ベリア・デビルークに宇宙植物だったか?それで攻撃くらってしまって……。とりあえず、どうするか。]

セイバーオルタ[そんなの決まっている。]




セイバーオルタ[私に近づくな!
いいですか!それでも近づくというのなら殺します!!]

ジャグラス[…………。]

ジャグラス[え、マジで……。そんなに臭う?]

セイバーオルタ[消臭しても意味無いくらいかと……おえっ。]

ジャグラス[大丈夫か?]

セイバーオルタ[大丈夫か聞く前にここから遠くへ行ってください。]


ジャグラス[今のは傷ついたぞ……]


ジャグラス[俺は今すごく傷ついたぞーーっ!オルターーーッ!!!]

セイバーオルタ[おえっ……すみません。うっ……。]

ジャグラス[っ!この仮は必ず……!!]

セイバーオルタ(マジでやばいです……)



終わり。