今回は硬式野球の応援席を作る「野球サブ」の3名に慶早戦を振り返ってもらいました。この3人無くしては、慶早戦の応援席は成り立ちませんでした。3人の想い、ぜひご覧ください



チアリーディング部三年M.K.
応援席を作り上げる為にまず取り組んだ事は最初のコンセプト決定。コロナ前の応援席復活、平サブの向上、勝ちへのこだわり、熱さとロジカルの両立、全員が本気になれて滾っていない場所がない応援席。「共創」「本気」「信じる」「挑戦」色んなワードが出た中で、野球サブ3人が部員全員に訴えかけたい想いが全部詰まった言葉が「執念」でした。
春リーグでは、2019年以来の応援席の復活ということで、自分たちで決めたシステムがうまくいかなかったらどうしようという思いから、最初の何戦かは応援を楽しむ!と部員にいいながら自分が今まで大好きで仕方なかった野球応援が怖くて仕方なかった事を覚えています。
秋リーグでは春試行錯誤しながら固まってきた応援を毎試合、アップデートし、自分でも胸を張ってこれが慶應の応援席だって日本一の応援席だって言えるような姿に近づけて行く事ができました。慶應の応援席は部員、一緒に全力で盛り上がってくれる野球部員、応援を心から楽しんで下さる常連の方、全員の想いが詰まった最高の場所です。
ここまで苦しいことや、負けると悔しくて涙が抑えられない事もありましたが、やっぱり応援は最高に楽しく、人の気持ちを選手の気持ちを動かす事ができる感謝改めて大好きだなと感じました。引退するまでまだ2シーズンあるので最高の瞬間を忘れずに妥協せずに応援と向き合っていきたいです!



チアリーディング部三年Y.S.
「打倒早稲田」
入部して1ヶ月も経たない頃、当時の三年生に教わった四字熟語である。

一年秋の慶早戦、優勝がかかっていた。一回の引き分け以上で優勝だった。初戦を落とし、雨の降る中迎えた第二回戦、初回に一挙三点を失った。一点を返し、二点を追う七回表、チャンスでダッシュ慶應が流れた。ふと横をみると四年生が髪を振り乱し、必死に拍手をしていた。結局引き分けで優勝を掴んだ。憧れだった四年生は優勝を喜んでいて自分も嬉しかった。だが勝利できなかったことは心に傷を残した。
二年秋の慶早戦も優勝がかかっていた。初戦にまさかの逆転サヨナラ負けを喫して迎えた第二回戦、塾旗付きを終えてスタンドに上がった自分の目に真っ先に飛び込んできたのは印出選手の打球であった。満塁ホームランだった。その後の追い上げも実らず敗北、優勝を逃した二つ上の表情を今でも覚えている。

そして今年、一つ上の最後の慶早戦であった。一つ上はコロナと部の状況に最も振り回されてきた代であり、最もお世話になった代でもある。彼らの花道をサブとして創れることが誇らしかった。その手段については他の2人が述べたのでこれ以上は語らない。
三回戦の廣瀬選手のHRを初めとする四年生の活躍、それに呼応する應援指導部四年生の応援姿から想いの強さを感じた。

慶早戦は野球部と應援指導部の打倒早稲田の想いが詰まった場所である。
来年は我々がその想いを紡いでいきたい。



吹奏楽団三年Y.T.
我々の使命は早稲田に勝つこと。応援席全体を巻き込んで選手と一緒に慶應義塾として早稲田に勝つことです。決して我々が巧みな応援システムを作るだけでは早稲田に勝つ応援を作ることができません。
コロナ禍を経て従来の形に戻った2023年にとって、上述の点で人と向き合った年であったと感じます。どのように慶早戦を知ってもらうか、足を運んでもらうか。実際に球場に来てくださった方をどのように出迎えるか。
年齢や関係性といった多様な属性の方がいらっしゃり、応援方法をどれくらい知っているかどうかも人によってマチマチである中で、どのように向き合えば応援により良く参加していただけるか、声を出していただけるか模索することはコロナ以降に入部した現役部員四学年にとってはじめての経験でした。
春は何をすれば良いかわからず、フリーズしてしまう部員も多かった中で、秋の慶早戦では各部員が「小学生の前だから」「常連さんの前だから」など属性に合わせて、各自の創意工夫で向き合い、慶應義塾としての一つの応援席を作ることができました。

今後も應援指導部として、たくさんの方に応援席に興味を持っていただき、たくさんの方に応援席の一員になっていただけるべく、精進して参ります。



最後までご覧いただきどうもありがとうございました。
振り返りはまだまだ続きます!