チームダイアリーをご覧の皆様、こんにちは。4年DF赤坂泰成から紹介に預かりました、4年DF池上泰樹です。

 私が保守的であるという紹介をうけましたが、高校までは赤坂も何事も慎重に決断するイメージでした。しかし大学に入って麻雀、パチンコ、競馬など、刺激の強い遊びにどっぷり浸かり、安全志向の彼はどこかへ行きました。

 後輩に一人も友達がいない赤坂ですが、その革新的な性格のせいか、先輩には人気で可愛がられています。うらやましいので自分も取り入れてみようと思っています。(結構本当)

 彼のすごいところは、色んな遊びに手を出す中でもやることはしっかりやるところです。テストはいい点数取るし就活も真面目にやり抜きました。そんな彼がずっと隣にいたおかげで自分も比較的真面目な学生生活を送れたと思います。ありがとう。

 

 そんな赤坂ですが、先日のインカレ前合宿にて、フィジカルモンスターこと#12有馬の弾丸シュートを誤って左顎でレシーブしてしまい、大きく腫れてしまいました。その日の移動で写真のような赤坂を目撃し、二重顎になるほど腫れてしまったのかと心配していましたが、怪我とは関係なくただ太っているだけでした。心配を返してほしいです。

 

 さて、弊部は先月インカレに出場し、2回戦敗退という結果に終わりました。1月6日に行われる早慶戦では必ず勝つという強い決意のもと、部員全員でラストスパートを走り抜けます。応援のほどよろしくお願い致します。

 

 良作のダイアリーが続く中、私の次の担当は広報イベント等にはすこぶるやる気のない主将、田原です。実質私がトリみたいなものなので、大きなプレッシャーを感じています。とはいえ、赤坂や岡田のようにしっかりとした考えは持ち合わせていないので薄い内容になるかと思います。少しでもつまらないと思った方は静かにページを閉じてください。

 

 前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

 私はあえて、この競技人生での後悔について書きたいと思います。自分への戒め、これからの人生への決意、後輩たちに少しでもこの後悔をさせないために、綴らせて頂きます。暗い内容になるかもしれませんがご容赦ください。

 私がアイスホッケーを通じて学んだことの中で、最も重要だと感じているのは「終わりの意識を持つこと」です。言い換えると、物事の期限をしっかり認識し、自分が今何をするべきかを見極めて実行することです。色んな人の口からよく聞くありきたりな言葉です。例として、大学生に付いて回るテストでは、一夜漬けという言葉もあるように多くの人が前日に知識を詰め込んで落単を回避しようとします。私もその一人で、テストの前日に徹夜で勉強していました。2年生の時には一夜漬けでスペイン語を落とし再履修となる一番ダサい失敗をしました。この一夜漬けという行為は、悪い事として話されがちですが、私はそこまで悪いことではないと思っています(落単しなければ)。もちろん計画的に勉強を続け、安全に合格点を取ることが理想ですが、一夜漬けだってテスト日を見据えて前日から勉強を始め、合格点を取れる実力をつけているから問題ありません。

 これを部活動に置き換えて考えると、途端に「一夜漬け」の難易度が上がります。まず、スポーツにおいては、実力をつけるまでに途方もない時間がかかります。さらに、テストを意識する期間はせいぜい数週間と短いですが、部活動の4年間ともなると考慮する期間が長く、時間がないことに気づきにくいです。私はこの罠にまんまとはまりました。

 1年生、抜擢指名で試合に複数回出場し、私は勘違いしてしまいました。4年生になるころには普通に試合に出場して活躍しているのではないかと。2.3年生で試合に出られない期間を経て、何かを変えなければと感じFWからDFへの転向を決めました。それまでも努力はしていたつもりですが、危機感の伴う必死な努力はできていませんでした。4年生になってやっと焦りが生じ始め、現在に至ります。

 アイスホッケーの特徴として、他のスポーツで言う「走る」ところから練習なければいけないという落とし穴があります。スケートができなければ話になりませんし、さらにスティックでパックを扱えないと試合で活躍するなんて夢のまた夢です。そんな頭のおかしいスポーツを高校という遅いタイミングで始めてしまった私が、他の人よりも「一夜漬け」を早く始めなければならいことは自明でした。にも関わらず焦り始めたのはごく最近、4年生になってからです。もちろん、最終的な目標(合格点)をどこに定めるのかは個人の自由なので、それによって難易度は変わります。試合に出ることなのか、試合に出られなくても自分の技術を磨ければいいのか、等。今考えると、1年生の時に幼少期からのアイスホッケー経験者と同じように試合に出て活躍すると意気込んでいた私であれば、この部活に入部した時が「一夜漬け」を始めるべき時だったのかもしれません。

 もちろん、4年間の全ての時間を引退間近と同じ危機感をもって練習するのは無理です。モチベーションの浮き沈みは当然あります。それでも、引退までの時間を逆算して一定の焦りを持ち続けることで、はるかに有意義な時間の使い方ができると思います。

 

 ここまで、自分の今の考えをつらつらと書かせて頂きました。この考えに至るまでも、これって理想論じゃないのか?結果論じゃないのか?実際にできるわけがない、と、理想と現実の間の終わりのない問答を延々と続けていました。最終的にスケートもパック裁きも欠陥だらけで、試合で活躍する土俵にも立てませんでした。早慶戦にも十分に出場できるかわかりません。もし早稲田に勝っても自分が出場しなければ心から喜べるかわかりません。でもこの経験があったから、この後悔があったから、次からは、例えば社会人になって仕事を始めたその日から、有限な時間に危機感をもって取り組めると思います。これらの考えを理想論や結果論で終わらせないという決意も含め、「逡巡」というテーマで綴らせて頂きました。

 1月6日の早慶戦、私の不完全な一夜漬けの集大成となるこの試合まで、全力で走り抜けます。

 

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 最後のダイアリーは4年FW田原輝志です。

 田原は塾高からの付き合いで、親友であり、師であり、憧れです。陸上では同期として隣にいる彼が、氷上ではチームを引っ張る存在として遠く前に行ってしまう、そういう感覚を抱きながら7年間追い続けてきました。自分自身、高校1年生の時よりは上達していると思うのですが、その背中が近づくことはなく、遠いままでした。

その理由は紛れもなく、彼が持つホッケーへの情熱です。彼が誰よりもホッケーを愛し、誰よりもホッケーに時間を費やし、誰よりもチームのことを考えているのを一番そばで見てきました。こいつのために頑張らなきゃなと思わせてくれる頼れる主将です。尊敬しています。

 一方私生活ですが、7年間見てきて結構だらしない部分もあります。あまり尊敬していません。テスト前日に漫画を永遠に読んで単位を落としたり、ゲームのし過ぎで目を悪くしたりと、娯楽が大好きです。お正月には麻雀牌を入手、引退後はスイッチを買い、娯楽という娯楽をやりつくすそうです。次は失明するんじゃないかと心配しています。ほどほどにね。

 田原とは主将、主務の関係を計2年(塾高と大学)続けました。おそらく一番イライラし、イライラされたと思います。半分くらいは僕が悪いですが、もう半分は彼が悪いです。彼は人の気持ちが分からない節があり、冷徹です。試合中にゴール裏で「邪魔だ!どけ!」と言われたときには泣きそうになりました。

 言い出したら止まらないのでこれくらいにしておきます。仲は良いのでご安心ください。

 それでは田原、最後にふさわしいものを、よろしく。