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チームダイアリーをご覧の皆様、こんにちは。4年FW箭野駿太郎より紹介に預かりました、4年DF岩垂彦樹です。

 

箭野とは一緒に高校からホッケーを始め、お互いのホッケーキャリアスタートは上尾のサブリンクでのスケーティング練習。毎週末には新横浜の一般滑走に一緒に行っていたのもいい思い出です。

しかしその経験のなさを言い訳にせず、高校2年の春にはその頭角を表し、全国大会出場をかけた武相高校との県大会で2得点を挙げるという大快挙。大学1年夏の練習試合でも得点。今も体を張ったプレーで慶應の走り勝つホッケーを体現しています。誉も言っていましたが、彼こそ塾高からホッケーを始めた者全員にとって憧れであり、目指すべき姿なのだろうなと思います。もちろん私もそう思う一人です。迎える最後のインカレ、最後の早慶戦では同じ環境でホッケーをやってきた者同士、一緒に氷に乗り、勝利の瞬間を分かち合いたいです。

 

近況報告と致しましては、秋リーグ終了から公式試合は行っておらず、年末年始に控えておりますインカレ、そして私共四年生にとっては引退試合となる早慶定期戦に向けて日々トレーニングに励んでおります。

 

さて、引退まで一ヶ月と少しとなった今、このダイアリーには今率直に自分が感じていることを書き綴りたいと思います。

 

私はこれまで書いてきた三回のダイアリーで、それぞれ簡単に言えば「楽しさという原動力」、「同期と同じ舞台に立ちたい」、「ホッケーをできるありがたさ」について書いてきました。引退間近になり、これら三つのことは深く考えるようになっています。ここではそれらについて今私が抱える思いを書いていきます。もしよろしければ過去三回の私のダイアリーを読んでいただければこのダイアリーが読みやすいものになるかと思います。

 

アイスホッケーを塾高入学と同時に始め、ここまで七年近くやってきた私ですが、その大きな原動力は純粋な「楽しさ」でした。よく覚えているのが、大学一年の六月、弊部入部を躊躇っていた同期の藤を誘っていた時のことです。お互いに高校からホッケーを始めた者として四年間で試合に出場できるかを不安に思っていました。しかし私はそのとき率直に持っていた思いとして、「もしかしたら卒業まで試合に出られずに終わるかもしれない。だけどこの環境にいること自体が楽しいから所属していて、そうなってしまっても僕はこの部に入ったことを後悔しない自信がある。」と声をかけましたがその考えが今も不変かというと違います。今でもホッケーに打ち込む原動力はその楽しさですが、最終学年となりチームに貢献して勝利したいという思いが以前にも増して心の奥底から溢れ出てきました。

 

先日行われた秋リーグ日本大学戦、弊部は七対五で勝利を収め、試合後にはコーチ陣からこんな言葉がありました。「今日の試合は四年生が引っ張ってくれて、勝てた試合だった」と。事実、私以外の同期は全員が試合に出場し、勝利へとチームを牽引していた試合でした。私はまたその輪に入れていない。悔しさ、寂しさで胸がいっぱいでした。

 

一方、今年の春トーナメント、春早慶戦では弊部に入ってから初めて定常的な出場機会を頂け、嬉しいことに一アシストを決めることもできました。その瞬間は深く私の胸に刻まれています。しかし結果としてそれら全ての試合で負けを喫してしまっています。

私はまだ弊部で出場メンバーとして勝ち試合を体験できていないのです。

 

皆さんは體育會所属組織とはどういうものであるとお考えでしょうか。簡単に言えば個々がチームに貢献し、目の前の勝利を目指す組織だと思います。その点で言えば私はまだチームに何も貢献できていません。まだこのまま引退するわけにはいかないのです。

 

ここまで積み上げてきた、そして残り少ないですがこれから積み上げていく全てのトレーニングは試合で「勝つ」ためのものであり、いくらそれが楽しいからとは言っても試合で「勝つ」ために僕がチームに貢献しなければそこに意味は見出せなくなってしまいます。

多くの部員に比べてその成果をアウトプットする場面が少なかった私はその少ない機会を無駄にはできませんし、より大きな責任を持つ必要があります。引退まで、どれだけの機会があるかわかりませんが悔いのないアウトプットをできればと思います。

 

最後に。毎回何をやるのだろうと不安になりながら向かった陸トレも、武司さん、信雄さんに指導していただけるこれ以上ない氷上練習も、練習後に食らいつくどんも、この大好きなメンバーで挑める試合も、残り数えられる回数になってきてしまいました。加えて言えばコロナの影響でその少ない回数でさえさらに少なくなってしまうかもしれません。当たり前のように過ごしてきた4年間でしたが、その当たり前が約1ヶ月後には泡沫のように消えてしまいます。そのときが来るのが正直怖いです。でも、今こんな日々を過ごせていることに感謝して、残る1ヶ月噛み締めていきたいと思います。

 

 

最後まで付き合っていただき、ありがとうございました。

 

さて、次のダイアリー担当は同期、4年FW立島栞大です。初めて会った時は誰か部員の弟が練習に見学に来ているのかなと勘違いし、なんでタメ口で話しかけてくるんだろうコイツと思ったのがいい思い出です。

彼を一言で紹介するなら「マウンター」であり、彼女マウント、資格マウント、隙あらばどんなマウントでもとってきます。うざいですね。

また、普段からもうすぐ引退できると喜んでいるふりをしていますが、本当はホッケーをこよなく愛し、一番引退を寂しく思っているのも知っています。引退時には誰よりも号泣していることでしょう。強がる子どもみたいで可愛いですね。

そんな色々とひねくれている彼ですが、引退を間近にした最後のダイアリーくらいは素晴らしい文章を書いてくれることでしょう。

それでは栞大、よろしく!