音楽半生記⑪音楽講師&制作~現在 2 | 松本景の Pianissimo diary

松本景の Pianissimo diary

音楽の事、お寺巡り、猫との暮らしなど、日常の些細な事まで、徒然なるままに記した日記です♪

今の仕事で常勤として生計を立てるべく、
北新地から足を洗いましたが。。。
僕の力が及ばず、仕事量などを増やすことが出来ず、常勤、安定月収というわけにはいかず、
またアルバイトもしなければならない状況に
なってしまいました。

しかしながら、それから10年程……
レッスンからそれに纏わるやり取り、
生徒さんの楽曲制作から音源制作まで、
可能な限り全力で取り組みました。

ひとつわかった事は、僕は驚く程ビジネスに
向いていない、もっと言えば、
シンプルにあまり興味が湧かないらしいことでした。

スクールの売上向上と、生徒さんになるべく
無理な持ち出しをさせたくないというところで、
自分はボランティア状態な部分も
少なくなかったと思います。
それでも続けて来られたのは、
いくつかの有難いご縁と、
プライスレスな価値を皆さんから
頂いてこられたからだと思います。

あと、単純に、
「まぁいっか、自分が貧乏くじを引いとけば
丸く収まるなら」という、
事なかれ主義的な部分もあります(笑)
いや、全然高尚な犠牲の精神などではなく、
ただただ無精で、面倒臭がりなんだと思います。
良い悪いじゃなく、目的が収入の大小ではないので。
逆に、経済面の優先順位が高い価値観なら、
とっくに辞めていたと思います。

今まで色んな生徒さんが居られましたが、
心に残る、僕自身の財産でもあるご縁もありました。
こんな自分でも、必要としてくださる
場面もありました。
生徒さんあっての、今現在に他なりません。

業界は広いようで狭く、僕がやり取りを
させて頂いていたディレクターの方との
再会もありました。
売り出し中の新人演歌歌手のお世話をされていて、
その歌手のボイトレをウチが(勿論担当は代表ですが)
承った流れでした。

2016年には、一念発起、自分の作品として、
ミニアルバムを制作、その後にはマキシシングルを
制作、そちらは全国発売もしました。
ここ最近は動画で、オリジナル曲やカヴァー曲を
アップしたり、マイペースに自分本来の作品制作
などもやるようになったのですが……

まぁ驚く程(笑)響かず、自分に許された役回りを
思い知る結果となっています。
あまり宣伝したりライブ活動したり
出来なかったということもありますが…、
単純に、あまり良くないのだと思います。

人は忘却の生き物らしいので、、、
例に違わず僕もまた、高校の文化祭で
立っていたフラグを忘れては思い出させられる
という繰り返しです(笑)

しかし、自分なりの居場所を持てて、
仕事を与えて頂いたり、及ばずながら
必要としてくださる場面を頂けることは、
幸運以外のなにものでもなく、
自分は恵まれているのだと思います。

今は、自分の夢や希望とか、
目標や目的を"持たない"というアイデンティティに
おいて、ずいぶん板についてきた感があります。

あの日の夢が枝分かれして、形を変えて…
というふうには考えていません。
人並みに夢破れ、望み失くした先に、
自分にも参加を許された場所があったというだけで、無理に取り繕ったり、美談めいたこととか
高尚な話にもならない、
何処にでもあるしょっぱい現況です。
そしてまた、それで良しとしています。

その日1日を生ききるという命題は、
お迎えが来るその日まで続くわけですが、
願わくば、音楽がいつも傍にあるなら、
それに越したことはありません。

僕の"音楽"という部分に
フォーカスをあてた半生記は、
ザクッとではありますが、こんなところです。
いや、半生というか、これでほとんどかも(笑)
結果、まったくもって他愛のない日記になりました。

ただ、僕自身の半生が他愛のない、
しがないものであっても、
音楽の彩りがあるおかげで、
豊かで恵まれた道であったと言えます。
慈悲深い計らいを感じずにはいられません。
そこの部分においてのみ、他者の異論は認めない!
…と言っておきます(笑)

今も聴こえてくる音楽は、
色褪せることのない"青春の輝き"そのもの、
そして"明日晴れるかな"と、
心にそっと願わずにはいられない、
まるで夢や魔法のようです。


音楽が結んでくれたすべてのご縁に、
畏怖の念と、敬意を込めて。


おわり。