理想の肌色♪ | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

オーストラリアの専門学校の

クラスには、様々な人種の生徒が

いたのですが、入学当初は

インターナショナルの学生の中でも

インド系&アジア系の有色人グループ

白人系、中東系グループなど。

そして、地元の若者、地元の年長者

の 5つくらいのグループに

自然に分かれていました。

 

アジア系の中でも、韓国の生徒は

韓国料理を持ち寄り、韓国人だけで

集まる傾向はありましたが、

オリエンテーションで

ふざけた私は”面白い人”(?)

として、韓国人グループにも

まずまず好意的に受け入れられ

キムチや韓国海苔を分けてもらい

よくランチを共にしていました。

(そのおかげで片言(だけ…)の

韓国語がネイティブ並みの発音。。。)

 

その当初、その厳しい韓国人生徒達に

ちょっと敬遠されている白人の

色っぽ〜いグラマラスな美女が

インターナショナル学生にいました。

(単なるイメージです↑)

彼女は、一度、美形好きの韓国人

生徒達が「キレイね!」と褒めると

「ええ、ありがと」と謙遜しないで

当たり前に答えたというそれだけで

「あの人、自分が美人だと思って

威張っててヤな感じ〜」と

避けられるようになっていました。

(韓国人的には、美人でも謙遜

してくれていたら好感度上がった??

のかもしれないです…)

でも、彼女、本当にボッキュッボンな

青い目のブロンド美人の典型の外見。

英語もペラペラで、先生方とも

対等に話すので、ちょっと 私にも

「高嶺の花」って感じでした。

 

ある日の休憩時間、トイレの鏡の前で

オーストラリアの強い日差しで

日焼けしてしまった顔に、白めの

ファンデーションをヌ〜リヌリと

塗り込んでいると、彼女もトイレから

出て来て、ファンデーションをパタパタ。

ところが、その色がこんな感じ(!)の

「濃いブラウン」だったんです。

 

私「…え〜!!(私の心の声)」

2人で お互いを見て、初めて

話しかける。。。

 

彼女 「ケイティ(私のあだ名)

  どうして、そんな色塗るの?!」

私 「リーナこそ、そんな茶色!

   白いキレイな肌なのに〜」

彼女「白なんて、貧乏人の色よ。

  Pale(青白い)肌は、ドイツじゃ

   バカンスに行けない労働者の肌色よ。

    お金持ちはみんな日焼けして

    ブラウンじゃない?」

私  「日本じゃ、日焼けしてたら

   外で労働してる人みたいだよ。

    白が上品でいいんだよ〜」

  

(↑2人の日焼けの単なるイメージです)

 

……2人の”価値観”と”手に持っている

ファンデーションの色”があまりにも

正反対で、つい、顔を見合わせて

吹き出してしまいました。

 

私「リーナ、美人だし、スタイルも

 いいし、羨ましい〜。」とずっと

コッソリ思っていた本心を言うと

彼女「あなたも美しいわよ。

     (ホント〜?!でも本当の事しか

  いわなさそうだから、本気みたい⁇)

  2人とも全然違うけど、どっちも

   美しいわよね!!」と

相変わらずの強気な自信でニッコリ。

 

その天然に自信のある

堂々とした笑顔がカッコよくて

私はすっかり 彼女が

気に入ってしまいました。

 

そこから彼女は、ケイティ

体重何キロ?とかランチは

何食べてるの?とか、私に

前から聞きたかったという事を

たくさん質問してきました。

それからは、時々、教室でも

隣に一緒に座って、休憩時間には

お互いの身の上話までするように

なっていきました。

 

彼女は小さい頃から美人で

モテモテ(見れば分かる)で

貧乏なポーランドからお姉さんと2人

ドイツのレストランに出稼ぎに行き

そこのオーナーに愛人にされそうになり

もう2度と男に馬鹿にされないように

新しい土地で資格を取って生きよう!と

英語をネットで勉強してから、

日差しの強い良い気候の国として

オーストラリアに移住して

このコースに来たと話してくれました。

 

「ドイツやポーランドでは太陽が

とーっても貴重なのよ。だから私

日差しの強い国だからここに来たの。

本当はハワイとか、もっと暑い国に

行きたいくらいよ!」と言いながら、

茶色のファンデーションで嬉々として

日焼け顔色にしていたのでした。。。

 

みんな違って、みんないい♪

by 金子みすゞ & リーナ

 

アジア人(ほとんど)シングルママと

セクシー金髪美人の不思議な友情が

芽生えたある日の思い出なのです。。。