ある日朝早く目が覚めて、何気なくTVをつけたらやっていたドイツのドラマ


Fett&Fett


1話20分くらいでシーズン1、2があります。



fettというのは油でギトギトしている、太っているという意味の他、若者用語で『スゲ〜!!』全く逆に『ダサい…』という意味があります。


髪がぐしゃぐしゃでちょっと小太り、冴えないけど憎めないタイプの30歳くらいの男性が、心療内科で自分の事をしどろもどろ話す所からドラマは始まります。


彼の問題というのは、恋愛したいけど上手くいかない、仕事を探しても上手くいかない、何をやっても没頭するほど情熱が湧かない、結局友達とつるんで飲んで騒いでパーティーに明け暮れる。毎日を刹那的に過ごしているうち、いい大人になってしまった、というもの。


一応コメディなのですが、冴えない主人公『ヤクシュ』の日常がリアルで、彼の失敗や落ち込みが可哀想すぎだけどどこか滑稽。優しくて流されやすく、人が良い彼に、こちらもクスッと笑って


しょうがないな〜

ほら、がんばれ!


と応援してしまいます。


ヤクシュのようになりたいかと言ったら、誰もがNOと言うでしょう!でもヤクシュのようにカッコ悪かった事があるかと聞かれたら、誰もがYESなんじゃないかな。(゚ω゚)


馬鹿騒ぎしてある意味現実逃避のその日暮らしの生活と、キャリアも家族もある大人にならないといけないというプレッシャー。20代はそれでもまだヤンチャが許されても、30代となるとそうも行かなくなる。


そんな揺れ動く若者の気持ちを、ヤクシュの日常を追いながら、暗くもならず、飄々と、上手く表現しているな、と思いました。


このドラマの1話1話には、起承転結の、『結」がないような気がしました。結末は自分で考えて自分で作り出すもの。どんな失敗からだってそれを生かすも殺すも自分次第、自分の決断次第、だから自分で考えてね、というメッセージのような気がしました。


南ドイツ新聞


に載っていたこのドラマの批評によると、主人公ヤクシュを演じるヤーコプ・シュライアーはこのドラマの脚本も書き、監督は俳優学校の同級生だそうです。ストーリーは全てノンフィクション、実際あった事だと言っていますが、


ホントに〜???Σ(゚д゚lll)


どんなにめちゃくちゃでカオスなんだ〜(*≧∀≦*)

ってビックリですよ。


20歳の息子を持つ母親としては、


地に足が付くまでは息子のやってる事を全部知らない方が私の精神衛生上ずっと良い


という事がよ〜く分かりました!!!( ̄O ̄;)


ドイツ語圏でしか放映されないかもしれないマイナードラマですね。^_^; もーし日本で放映される事があったら意外に共感を呼んで流行るかもしてないですよ?(^_-)


最後まで読んで下さり、ありがとうございます♪