私の一回り程上の友達で
(考えてみると私にはそういう友達が多い^_^;)
去年の夏にご主人を亡くされ、
すぐ後に家が火事になってしまったという
大きな不幸が立て続けに起こってしまった友達がいます。
ご主人は地元の病院の外科医長をしていた方で、
私が南チロルにハイキングに行くと話したら詳細な旅行ガイドを手書きでまとめてくれたりする、気さくで面倒見のいい、とても良い人でした。
人望も厚く、お葬式には教会を埋め尽くすほどのたくさんの参列者がいました。
お葬式の2、3週間後、その彼女とばったりスーパーで会い立ち話した時
「今週末、息子の家族が泊まりに来るからその買い出しに来たのよ。」
と話したのが彼女と会った最後。
その週明け、彼女の家が半焼したとのニュースを聞いたのでした。出火元は地下室から。詳しい事は聞いていませんが地下室のサウナをつけて、そのまま消し忘れたような噂を聞きました。
彼女の周りの人もよっぽど近しい友人以外はそっとしておいているようだったので、私も火事のお悔やみとクリスマスの挨拶をメールしただけでしたが、人伝に段々元気を取り戻しつつあるとは聞いていました。
その彼女と、今日また会えたのです!
少し痩せていました。無理もありませんね。
火事で焼けた家は、今は骨組みと壁だけになって、徐々に職人さん達が来て作っているそうです。近所のアパートに住み、毎日荷物整理をしてやっと片付いて、保険屋さんと交渉したり、家の立て直しを仕切ったり、大忙しだそうです。
始めの2週間は何も考えらなくてもぬけのからになっちゃったけどね。
2週間!!!私だったら2週間で立ち直って行動を起こせるかしら?あなたってほんとに凄いわ!
夫の物は本も服もほとんど捨ててしまったの。燃えてなくても煙の臭いがついて処分するしかなかったから。
10分くらいの立ち話だったので、再会を喜び合って彼女の近況を聞いただけでしたが、元気そうでホントに良かったです。
実は火事の後、泥棒にもあって、家に置いてあった金目の物が盗まれたというのも聞いたんです。火事場泥棒って本当なんですね。
次々と降りかかる困難にもめげず、一つ一つ対処していく彼女は強い、尊敬します。その強さはどこからきているか?と言ったら、その日その日を着実に過ごしている事なのかな、と思うんです。火事で使えなくなった家を目の前にして、今後のことをあれこれ心配しても何も変わりません。まず近くのアパートに一人暮らしする。保険屋さんと交渉する。家を片付ける。家を建て直す。最初にこれだけ多くのタスクを見せつけられたら絶望的な気分になりますよね。でも彼女は目の前にある出来る事を一つ一つやったおかげで、ここまで来れたんです。
やる事がある分、気も張っていて、落ち込む暇もないのかもしれません。
彼女の勇気と行動力に感動しました。キリストの復活みたい!10日もすればイースターなので、彼女も復活したんだなぁ(o^^o)と、元気に帰って行く彼女の後ろ姿を見て、そう思いました。