蜜は悲しいお花の

涙になりたかったけれど

なれなかった


夜まで待って

流れる星の

涙になろうとしたけれど

滴にはなれなかった


何も知らずに喜んで蜜を運ぶ

羽根の虫たちの後ろ姿

望んでいないのにあまくて

奪われていくだけ

残されるのはいつも

涙になれない寂しさ


Kei *寂しさ