風は毎日

まじめに扉を叩いている

なぜ叩いているのかわからないけれど

生まれたときからずっとだ


後ろから来た風が追い越していく

雨粒混じりの風もお先にと

吹きっさらしのやんちゃな奴も

葉をぜんぶ落としていく風も

止まった凪もいつの間にか

みんなどこへ行くの


少ししか開かないのに

いつでも開いている扉

部屋には誰も帰って来ない


Kei *扉