べテラン助産師の本村啓子です

 

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赤ちゃんのオムツの着用は、股関節脱臼などの問題を防ぐために正しく行う必要があります。

以下に、オムツのあてかたと股関節脱臼予防のポイントを説明します。

 

 

  赤ちゃんの股関節

 

 

股関節の構造

赤ちゃんの股関節は、生まれたばかりの段階ではまだ完全に発達していません。

この時期の赤ちゃんの股関節は、特に柔らかく、脚を外側に広げることが容易です。

 

股関節脱臼は、股関節の骨の形や関節の柔らかさなど

いくつかの原因が重なっておこるといわれています。

 

① 股・膝関節を強く伸ばして筋肉を緊張させる。
② 股関節を固定して自由に動けなくする。


この2つがあてはまるようなことがあると脱臼しやすくなります。

 

股関節の可動域

 

赤ちゃんの股関節は、健康な発達を促進するために、適切な可動域を確保する必要があります。

 

脚をM字に広げることで、股関節の屈曲と内旋が促進され、柔軟性と可動域が向上します。

 

赤ちゃんはO脚で、カエルのようにお股をM字に開いているのが正常で、

股関節の動きを自由にさせる扱いはたいへん良いことです

 

 

骨盤の安定性

 

赤ちゃんの骨盤は柔らかい軟骨で覆われており、脚をM字に広げることで骨盤の安定性が確保されます。

これにより、脚が外側に広がるときの安定性が高まり、股関節の正常な成長をサポートします。

 

筋肉の発達

赤ちゃんが脚をM字に広げると、内ももの筋肉や股関節周囲の筋肉が適切に刺激され、発達が促進されます。

これにより、将来的に健康な姿勢や歩行パターンを確立するための基盤が整います。

  

 

  股関節脱臼のためのオムツの当て方

 

 

 

オムツのサイズ選び

赤ちゃんの体型に合った適切なサイズのオムツを選びます。

オムツが小さすぎると窮屈に感じ、大きすぎるとずれて、股関節に圧が加わります。

 

 

フィット感の確認

 

オムツを着用する際には、前後左右に均等にフィットしていることを確認します。

特に股間部分がしっかりカバーされていることを確認しましょう。

 

 

おへその位置

 

オムツを着用する際には、おへその位置よりも少し下にオムツを配置します。

オムツが高すぎる位置に着用すると、股関節が適切に曲がらず、股関節脱臼のリスクが高まります。

 

 

脚の位置

 

 オムツを着用する際には、赤ちゃんの脚を自然な形でM字に広げた状態で着用します

脚を無理に外側に広げたり、内側に寄せたりしないように注意しましょう。

 

 

重要なポイントの確認

 

オムツを着用した後、太ももの付け根や股関節周辺に折り目ができていないか、

赤ちゃんの肌が窮屈になっていないかを確認します。

 

窮屈な着用や圧迫は股関節の正常な発達を妨げる可能性があります。

 

 

  まとめ

 

先天的な股関節脱臼よりも、生活の中での脱臼が多いため

以上のことを気を付けて、足はM字になるようにオムツを当てましょう。