12月3日まで六本木の国立新美術館で

 

開かれている、東山魁夷展。

 

 

 

 

 

 

夫(→2回も観にいった人ショック)から

 

「ぜひ観にいったほうがいいよ」

 

と薦められていたのに

 

なんとなくいきそびれていて

 

「あーこのまま見過ごしてしまうなぁ」

 

とあきらめモードに入っていたら

 

 


突然、ぽっかり時間ができて、急遽六本木へ馬
 
 

 

 

あいた時間は30分くらいしかなかったのですが

 

開館と同時に入って、観てきました。

 

 

 

 

入ったとたん

 

線ではなく面でとらえた風景画が並び

 

微妙な色のエネルギーが

 

共鳴するような空間ドキドキ

 

 

 

 

心の奥底で知っているような

 

懐かしい風景が観る人に寄り添ってくる

 

ようでした。

 

本でしかみたことがなかった「道」も

 

絵の前に立つとはるか向こうまで

 

続いている道に吸い込まれていくようです。

 

 

 

 

大きな作品が多い中

 

京都の風景を描いた一連の小品

 

(京洛四季習作、京洛四季スケッチ)もあり

 

京都の日常風景をスマホで切り取ったような

 

親しみやすさ。

 

特にその中の「年暮る」は

 

連なる屋根に降り積もる雪が

 

与謝野蕪村の「夜色楼台図」を思わせて

 

しんしんと降り積もる雪の中

 

静かに年が暮れていく街並みに

 

季節柄ひきつけられるものが

 

ありました。

 

 

 

 

北欧で描いた絵では、鏡のように静かな水面が

 

多く扱われていました。

 

また、その後テーマとして

 

繰り返し描かれた、白い馬。

 

いくつかの絵に描かれた白い馬は

 

木立の向こうに見え隠れしていて

 

魁夷が追い求めていた夢のように

 

見えました。

 

 

 

 

……と、ここまでもとっても素敵で

 

幸せな空間だったのですが

 

圧巻だったのが・・・ビックリマーク

 

 

 

 

唐招提寺御影堂の障壁画。

 

 

 

襖絵と床の壁面68面が再現されて

 

そのまま飾られていました。

 

 

 

「山雲」

「濤声」

「黄山暁雲」

「揚州薫風」

「桂林月宵」

 

 

と、部屋ごとに違うテーマの

 

絵になっています。

 

一面に幻想的で広大な自然の風景を描いた

 

その前にたつと

 

自分と風景が一体になったような

 

もはや自分が消滅して

 

風景自体が自分のような

 

そんな感覚になりました。

 

 

 

す、す、すごかった・・・汗です・・・汗

 

 

 

私は好きなモネの風景画の前に立つと

 

モネが

 

源(ソース)とか

 

無(void)とか

 

いわれるものにつながっているのを

 

共有する感覚を感じられるようなところが

 

自分もゼロになっていくようで

 

とてもすきなのですが

 

 

 

 

今日の障壁画は、つながっているどころか

 

飲み込まれて

 

宇宙の一部に昇華したような

 

自分なんてものはないし

 

その一方で全部が自分である

 

まさにゼロであり全体である

 

そんな感覚に襲われました。

 

 

 

 

 

そして、晩年の作品たち。

 

散り舞う落ち葉を描いた

 

「木枯らし舞う」(平成9年)

 

は自然へと戻っていくことへの

 

暗示を感じさせる絵であり、

 

 

 

絶筆となった

 

「夕星」(平成11年)

 

は並んだ4本の木の向こうに

 

光輝く一番星に

 

今生を超えていく東山魁夷の命を

 

感じました。

 

 

 

 

そして、これだけの絵をみると

 

画家は絵を通して今も

 

いき続けているとも感じました。

 

 

 

 

30分勝負ビックリマークで駆け足でみた

 

展覧会でしたが

 

かなり感動して

 

ちょっと興奮してしまいましたヒヨコ

 

 

 

絵を描くことは祈りである

 

 

 

という言葉を残した魁夷に逢いに

 

ご興味のある方はぜひ!といいたいのですが

 

会期は12月3日まで。お急ぎください。

 

 

 

 

 

 

 あぁ、この巻いてる感と「生きてます」感❣️

 

 
しわしわ和紙でできてる
わけではないけど
しわしわ🐣
 
わ〜、夜だからこそ
匂いたつように
美しい横顔❤️

 

 

 

 

 

 

 

 

photo & make up : Maki Amemori styling : Kayoko Oshiki