「音量の変化」は分かりやすい表現方法のひとつだと思いますが、音が大きくなるクレッシェンドに比べて音が小さくなるデクレッシェンドは苦手な人が多いかと思います。
よりいっそう息の繊細なコントロールが必要なので当然のこと。
これから3回にわけて、美しいデクレッシェンドのコツについて考えていきたいと思います。
わたしが考えるデクレッシェンドのコツの1つは
「吐く息の量を減らしていくときに、息の圧力は保っていくこと」
息の圧力は、息の密度の濃さ、と考えた方が分かりやすい方もいらっしゃるかも。
吐く息の量をだんだん減らして、音量をだんだん小さくしていくことがデクレッシェンドですが、そのときに「息の圧力」まで減らしてしまうと
音の響きがなくなってしまいます。
その結果、
・遠くまで届かないそば鳴りの音になったり
・フレーズの終わりが貧弱に聴こえたり
・息切れしているように聴こえたり
してしまいます。
ですから「息の圧力」は保って、吐く息の量を減らしてしていくことが大切。
前述の密度でイメージすると、スカスカの息ではなくギュッとまとまった息を使うということで、わたしはよくレッスンで、綿あめのような息ではなくてそれをギュッと集めたべっこう飴のような息、と例えています。
ちなみに、さきほどから「吐く息」と当たり前のように書いていますが、
デクレッシェンドする=吐くことをやめていく
という意識はNG。
息の圧力がすぐ無くなってしまいます。
やめるのではなくてコントロールしながら
吐き続ける、吹き続ける意識が大事。
演奏することに対して、表現することに対して、積極的でありつづけましょう。
それが強い音でも弱い音でも積極的に。
デクレッシェンドする=「息の量と息の圧力をコントロールしながら吐き続けて、だんだん音を小さくしていく」
ぜひお試しください
②、③もお楽しみに。
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