「ドライブアウエィ・ドールズ」 | tricleのブログ

「ドライブアウエィ・ドールズ」

コーエン兄弟の弟、イーサンの単独監督デビュー作。

エンドタイトルに出てきた映画の題名のDollsが飛ばされてDykesになるように、レズビアンのコンビが主人公のコメディです。

コンビといっても親友どうしで、恋人どうしでないというのがミソ。時代が1999年というのも考えられているところ。

冒頭はいかにも重要なものが入っていると思わせる銀色のケースを抱えたペドロ・パスカルが襲われるところ。結構残酷な描写になります。

その後はいきなりレズビアンのセックスシーンになる。その後も下ネタ満載の映画です。

ジェイミー(マーガレット・クアリー)は、彼女の奔放な性格についていけないと同棲していたスーキー(ビーニー・フェルドシュタイン!)に部屋から追い出される。

ジェイミーの親友のマリアン(ジェラルディン・ヴィスワナサン)は、最近不調で、心機一転のためにフロリダのタラハシーの実家に戻ることにする。それを聞いたジェイミーは一緒にタラハシーに行くと言い出す。

二人は車を目的地に届ける仕事がてら車を借りるドライブアウェイでタラハシーに出発する。

本筋は、遊び人と真面目な人という典型的な凸凹コンビでのロードムービー・コメディです。

ところが、二人が借りた車は危ない人たちがブツを届けるために使おうとしていた車で、たまたま目的地がタラハシーで同じだったためドライブアウェイの主人が勘違いして貸してしまったのだ。

どうやら車には冒頭のケースが積まれているらしいと想像できます。最初は二人がちゃんと契約どおり車を届けるか待とうということになるのだが、二人が遊び歩いているため、予定通り目的地に着かない。

二人の行方を探そうとコワイおじさん(これまた性格が正反対な凸凹コンビ)がドタバタを繰り広げるのがサイドストーリー。

先に書いたようにギャグが下ネタに偏っているのですが、それを別にすると肩の凝らない楽しめるコメディだと思います。でている俳優さんたちもみな魅力的ですし、ペドロ・パスカルとかマット・ディモンとかカメオ出演も豪華で楽しい。

ネタばれになりますが、ときおり挿入されるサイケデリック(!)な映像は、60年代か70年代かという感じで違和感があったのですが、実は意味があったのが最後にわかります。