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J君と、H君と、T君、「せんせい、怖い話してぇ」
先生、「よっしゃ、これは本当にあったような話やねんけどな…」


「… … …」


先生、「…という訳で、今まで仲のいい友だちやと思っていっしょに遊んでた子は、
3年前すでに亡くなってた子やってんてぇ…  おしまい。」
J君、「もぅ、おしまい?」
先生、「うん、おしまい。」
J君、「なーんや、全然怖くなかったぁ。」
先生、「ウソつけ、背中こっちに押し付けてたくせに。」
J君、「ぼくら、あっちで遊んでくる。」
先生、「うん、行っといで。」




ほかの先生、「もう!あの3人、J君と、H君と、T君!
さっきから教室を走り回って、
全然いうことを聞きません!
『危ないから走るのやめなさい』って、何べんも言ってるのに!」

先生、「もう、しょうがないなぁ。」


先生、「こらっ!そこの4人!」

J君と、H君と、T君の動きがピタッと止まった。
そして自分たちの周りを見回して、「せんせい、ちがうで、3人やで」
先生、「なんで?4人やろ?」
子どもたち、「ううん、3人やんか。」
先生、「え?じゃあ、そのJ君の後ろの人はだれなん?
さっきからずっと、J君にぴったりくっついてる人は…」
J君、「へ…?」と、自分の背中を見るためにぐるぐると回転している。
あとのふたりは満面の笑みから薄ら笑いに変わり、
その様子を見ている。


先生、「ぇ?なに?ふんふん、あ、そう…もうちょっとしたら、
足ひっかけてこかしたろと、思ってたん?あぁ、わかった。」

先生、「J君たちぃ、もっと走り回ってもいいよ。
J君の後ろの人が、もうちょっとしたら足ひっかけてこかしたろと、思ってたらしいわ。
だから、もうちょっと走り回ってもいいよ。」
J君、「いやや…」
先生、「いいから、もっと走り回りなさい。」
J君、H君、T君、「いや…」と首を横に振り、おとなしくなった。
3人の顔からは笑みがすっかり消えていた。


先生、「はぁ、もう帰りはる?なぁーんや、おもしろくない。
こけるところ見たかったわぁ。」

先生、「J君たちぃ、後ろの人、もう帰りはったわぁ。
おとなしくなっておもしろくないから、やって…
じゃ、もう走り回りませんか?」
3人、「はいっ!」




ほかの先生、「フフフ、先生、ありがとうございました。
よう効くわ、怖い話。」
先生、「怖い話を聞きたかったら、これぐらいの覚悟はしといてもらわんとね。フフフ」




10分もしない内に3人はまた走り回り、本当にJ君がこけて泣いた。
先生が近づいていくとJ君は、痛いのやら怖いのやらで、
みるみるくちゃくちゃの顔になっていった。

先生、「あ、さっきの人、帰って来はったん?」と、J君の肩越しを見つめて言った。
J君、「ごめんなさーい!ごめんなさーい!」と、勝手に謝っていた。




J君が少し泣き止んだ。
先生、「J君、やっぱりこけちゃったなぁ。あの後ろの人の顔、見えた?」
J君、「……ちょっとだけ、見えた…」

『ウソつけ!』と、先生は思った。














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