語りたくなる癖!

お時間ありましたお付き合いください。



2年立ち続けた『ハリー・ポッターと呪いの子』、6/23にmy千秋楽を迎えました。

ありがとうございました!


①はオーディション〜稽古場のことを。

分けるつもりなかったのに、さすがは2年2ヶ月の歳月。

書いておきたいことが多すぎて、②へ。


1ヶ月過ごした稽古場からついに劇場へ。

そこから劇場での稽古が1ヶ月。


そして…

6/16プレビュー開幕。

何より忘れられないのは、ハリー登場の時に起きた拍手です。

あの拍手で、どれだけの人があの“ハリー・ポッター”の次なる冒険を、新たな物語を待ち望んでくださっていたのかを実感しました。


海外チームも、これには驚いていました。

世界でも初めての経験だそうです。

日本でのハリポタ人気を示す出来事。

改めて、人気作品への出演している現実と、期待値の高さに身が引き締まる思いでした。


プレビュー期間は公演をしながら、公演前後に稽古をし、細かな修正がずっと行われていました。

ほとんど、週12公演出演しているような感覚。

今では考えられない体力でした。

それでもそれを乗り越えられたのは、毎日客席から伝わってくる熱気のおかげだったように思います。


そして満を持して本公演開幕。

そこからは、皆の怒涛のカバーデビュー。

(桃華なんか、ローズデビューの日、マチネでローズやって、ソワレでマートルやってましたからね!

デビュー日から凄すぎました。)

1年目のわたしは2ndカバーということで、デビューがないことを祈りつつ、準備をしていました。


驚いたのは、わたしが名もなきアンサンブルにも関わらず、認知してくださるお客様がいらっしゃったことです。

稽古場から勝手に始めた、桃華とのぐりぐらや季輝とのハッフルパフカップルのことをSNSで投稿してくださったお客様。

もちろん他のアンサンブルの皆のこともたくさん投稿されていて、作品だけではなくカンパニーごと愛してくださっているんだと感じました。


途中にはコロナにより中止が決定した時は、楽屋で皆で放心しました。

すぐに劇場から帰ることができなくて、皆と少しの時間一緒に過ごしました。

その後も何度か舞台が中止になってしまい、ロングランを続けていく難しさを痛感することに。


おそらく、その中止によって、その時もそれ以降も観ることが叶わなくなってしまったお客様もいらっしゃるかと思います。

未だに悔しく、申し訳ない気持ちです。

申し訳ありません。


色々と巻き起こる中で、わたしもカバーデビュー。

これまた語ると長くなるので、その時のブログを貼っておきます。


カバーデビューをする時まで、自分の存在意義に疑問を持つ日もありました。

けれど、それでも事あるごとに「慶子がいて良かった」「慶子は凄い」と鼓舞してくれ、デビューの日、そしてデビューしてからも助言と共有を続けてくれた加恋ちゃん・なっちゃん・桃華、そして1年目の皆に感謝するのと同時に、そうやって人を支えられる人柄に尊敬するばかりでした。


チームというのは、こうやってできて行くんだ、そんな感覚でした。




1年目の終わり。

まだこの時には自分の終わりの時なんて想像もできませんでした。

怒涛の1年目を過ごした皆と別れるのは、とにかく寂しかった。

加恋ちゃんと桃華と3人で号泣しながら抱き合いました。


加恋ちゃんに笑ってほしくてアホしてた。

これから誰が飄々と大丈夫と言ってくれるの、雄馬。

もっとウンチク聞かせて聖斗。

…と思ったのに、皆、事あるごとに劇場に来てくれて、一緒に出かけて、ラーメン食べたり。

会えとるやないかい。


毎日会える訳ではないけど、でも、「いつでも会える」そんな感覚を持てる相手ってなかなか出会えない。

これからも何かあれば連絡し、会うだろうな。

そんな予感のまま、今もいます。

そういう意味では、今は寂しくありません。

また会えるもん。そんな感じ。




どうしよう。

まだ1年目だ。

この後も前半と同じくらい長いです。

読むのを止めるなら今です。




さて。

ここからようやく2年目です。

読み進めてくださってありがとうございます。


スタートは、1年目とはまた違う緊張がありました。

1年目に皆から貰ったものを、今度は2年目の方と共有する番だ!と意気込んでいたこともあるし、1年間同じ人たちと過ごして安心しきっていて、そこに新しい人がくる緊張感もありました。

(ある人は人見知りを再発していました。)


わたしは幸い、2年目の稽古場に何度か参加することができました。

その時に皆さんに会えた時の安心感。


特に、同じポジションになるまちゃと、楽屋をともにすることとなるのんちゃん。

のんちゃんとは、会って2回目で一緒にパクチーバーガーを食べました。

まちゃは社交性の高さで、すぐにわたしとも皆とも打ち解けていた。凄いスピードでした。


2年目からは、わたしも正式に二役ともにカバーデビューし、お客様から認知して頂く機会も増え、嬉しいことにファンレターを頂けるようになりました。

SNSでは伺えない感想やお気持ちがたくさん詰まっていて、本当に嬉しく、落ち込んだ日や元気の出ない日に何度も読み返しました。


またそうしたお手紙やプレゼント、そして卒業に合わせて作ってくださった90名以上のお客様からの“寄せ書き”を、千秋楽後にも受け取りました。


これらのお客様からのお気持ちは、卒業してこれからのわたしにも力をくださいます。

大切にします!

ありがとうございます!




2年目は1年目よりも穏やかに、しかしやはり紆余曲折、色んなことが巻き起こりながら、ようやく示されたゴールに向けてひたすら走る日々でした。


日比谷フェスでワンドダンスを踊れたり、1年目とは違った思い出もたくさんできました。

明るい場所でお客様の存在をいつも以上に感じられたあのワンドダンス。

劇場では聞けない歓声。

巻き起こった予想外の魔法!?笑

※ぜひYouTubeをご覧ください!!


聖太さんのハリー、雄大のスコピ、桃華のデルフィーデビュー。

仲間の努力が報われる瞬間に立ち会えた日のことは、忘れられません。

大変な時ほど人の本性が見えるといいますが、どんな時も周りへの気遣いを忘れない姿に学ぶことばかりでした。


そして、、、卒業。

泣きそうになるのを堪えられるくらいには冷静でいられたつもりでした。

通常通りのカーテンコールを終えて、裏で花束を貰い、皆で抱き合い…そうする間にやっぱり涙が溢れてきました。

そして、その間も10分以上拍手し続けてくださっていたお客様。

竜也さんの「上げて!」の声で上がった緞帳。

その光景に感謝と感動で、もう涙が止まりませんでした。


その日出演ではなかったメンバーも含め、ほとんど全員で舞台上に立てたことも嬉しかった。


終わっても、SNSのオススメにはハリポタ関連の投稿が表示されます。

2年の名残りを惜しんでいるかのようです。


しかしすでに残っている皆は新たなキャストの皆さんとともに3年目のスタートに向け、今まさに稽古しています。

3年目の旅路も、嬉しいことも楽しいことも、予想外の大変なことも巻き起こるでしょう。

でも、大丈夫。

この作品は、1人で作っているものではないから。


どうか、これからの『ハリー・ポッターと呪いの子』を宜しくお願いします。

そして、宜しければ、卒業したわたしたちのことも応援してくださいますと幸いです。




最後に改めて。

2年間、ありがとうございました!


大内慶子