最近、
毎日のように猛暑のニュースを見ている![]()
すると、
昔やったアルバイトを思い出す。
人生で、
3本の指に入る重労働だった。
白浜の海の家のアルバイトだ![]()
友人に、
「絶対楽しいから!」
と言われて誘われた。
海。
夏。
友達。
しかも住み込み。
若かった私は、
楽しそうだと思って飛び付いた。
現実は全く違った![]()
朝は3時起き。
まだ暗いうちから、
海の家の陣地に、
パラソルや椅子を運ぶ。
パラソルを何本も抱え、
椅子も一緒に運んで、
砂浜へ設置する。
しかも、
当時の白浜は、
砂浜まで坂道になっていた。
これがとにかくきつい。
さらに、
白浜では浜辺に海の家の建物が建てられない。
日陰は、
自分達が立てたパラソルくらいしかなかった。
営業が始まると、
今度は客引き。
お客様から
「もう少し向こうにパラソルを立てたい。」
と言われれば、
またパラソルと椅子を担ぎ、
シャベルで穴を掘って設置する。
それを炎天下で、
何度も何度も繰り返す![]()
現地へ着いてから知ったのだが、
普通、
女の子はビール売りをやるらしい。
ところが私は、
なぜか肉体労働と客引き担当だった。
今思えば、
友人には完全にハメられた気がする![]()
先に働いていた友人は、
元々、
歩いているだけで焼けるくらい、
日焼けしやすい体質だった。
遅れて白浜へ着いた私は、
彼女を見て驚いた。
ガン黒を通り越して、
灰色だった![]()
私は当時、
日焼けサロンでも働いていた。
灰色になる人は何人も見てきた。
でも、
あれはマシンで何度も焼いた人達だ。
彼女は、
太陽だけで、
一週間もしないうちに、
その色になっていた。
白浜というだけあって、
砂浜は真っ白だ。
照り返しも凄い。
そこへ肉体労働が加わる。
昼頃には、
疲労で気絶寸前だった![]()
甘い物が嫌いだった私でも、
アイスを食べないと体がもたなかった。
元々、
日に当たるだけで焼ける友人ですら、
客引きをしている最中に、
一度意識が飛びかけた![]()
そのくらい過酷だった。
昼のラッシュが終わると、
自分達で立てたパラソルの下へ行き、
二人で倒れるように昼寝をした。
それでも、
仕事は終わらない。
夕方になると、
今度はパラソルや椅子を片付ける。
何本も担いで、
坂道を何往復もする。
寮へ戻り、
夕飯を食べる。
そこでまた、
気絶するように眠る。
唯一期待していたのは、
出会いだった![]()
でも、
白浜には東京近郊から遊びに来る人が多い。
ナンパされても、
「元彼の後輩です。」
「友達の知り合いです。」
そんな事ばかり。
結局、
出会いはゼロだった![]()
男の子達は、
仕事が終わってから元気に遊びに行っていた。
私はもう、
部屋へ戻ったら動けない。
でも、
寮付き。
食事付き。
疲れ過ぎて、
お金を使う暇もない。
だから、
お金だけはしっかり貯まった![]()
あの夏以来、
海の家で働いた事はない。
というより、
二度と働きたくない![]()
でも、
猛暑のニュースを見るたび、
必ず思い出す。
朝3時から、
真っ白な砂浜で、
パラソルを担いでいた夏を。
あれ以上きつい夏は、
まだ経験していない。


