これは1人の女の生い立ちです。
3月の春・・・。
その子は生れました。
名前は「慶子」
父は当時、町の市場で働き、
母は当時祖母の手伝いをしていたそうです。
そして慶子が1歳半の時、母は家を出ました。
2人が別れた本当の理由は知りません。
しかし・・
慶子には途切れ途切れに顔の無い母の姿と
楽しそうに笑ってた父の姿、そして慶子がケラケラ笑う声の記憶が
今でも鮮明にあります。
母が家を出てから3歳まで親戚の家を
たらい回しにされて育ちました。
伯母に母の姿を求め、従姉妹に姉妹を求める。
当時慶子の周りには本当の愛なんて
何処にもありませんでした。
ただあるのは・・・
夜な夜な忍び寄る、従兄の体。
夜が怖かった。
ちぃさな口に従兄のモノがぶち込まれる。
抵抗すれば顔や足を叩かれる。
それが始まったのは多分・・2歳過ぎ。
毎晩毎晩・・夜になると吐く。
意味も分からず気持ち悪くなって・・全部吐く。
そんな慶子が3歳になって‥
ようやく祖母の家で父と3人生活をするようになります。
父・祖母・慶子。
祖母はちぃさぃながらにお店を自宅に構えていたので多忙の毎日でした。
父は当時からギャンブル・女・酒に
明け暮れた毎日だったので家にはほとんど帰りません。
祖母は忙しい週末になると慶子を従兄の家に預ける。
拒否をしてしまえば祖母に怒られるのを
分かっていたので慶子は逆らいませんでした。
そんな生活が小学校3年まで続きました。
やっと従兄から性的暴力を加えられなくなったのもその頃からです。
繰り返していた嘔吐もこの頃を境に自然となくなりました。
そして・・慶子が小学校4年になった頃。
今度は父が多額の借金をして蒸発。
祖母と私は毎日途方に暮れていました。
翌年父が帰ってくるも、やはり祖母と慶子は貧しい暮らし。
そして小学校6年・・・卒業の春です。
父が1人の女の人を連れてきました。
慶子の父が再婚を決めた瞬間でした。
父「お前。お母さん欲しくないか?」の問に
慶子「・・・欲しい」の答え。
なんの障害も無く父はその人と再婚をしました。
もちろん祖母との暮らしはそこまで。
祖母と別々に暮す時間がここから始まったのです。
<第二話に続く>