「今が一番幸せ」と思える瞬間があること、それが何よりの感謝です。

お祝いの席では日本のケーキが食べたくなるものの、こちらでは価格が高いため、自分で作り始めました。試行錯誤の末、ようやくグルテンフリーの粉で満足のいくスポンジケーキが焼けるようになり、6種のフルーツを添えて豪華に仕上げました。

ラムステーキは、こちらに来てから数えるほどしか食べていませんでしたが、久しぶりに手応えがあり、その味わいに自然と目を閉じて味わい、ご飯をおかわりするほどでした。

そして、8年前の結婚式で着たオーダーメイドスーツ。体を絞り、頑張って着たあのスーツが、まさか今でもぴったり着られるとは思いませんでした。これには本当に驚きました。

5歳になる娘は、結婚記念日が何かをまだ理解していませんが、パーティーの飾り付けを率先して手伝ってくれました。私たちの結婚式の写真や動画を見たことがある娘は、それをイメージして絵を描いてくれました。

嬉しいことに、娘は以前から「大きくなったらお父さんと結婚する」と言ってくれていて、私が「お母さんはどうするの?」と聞くと、「お花屋さんになる」と答えていました。

服やファッションに興味を持つ娘は、普段見ない私のスーツ姿を見て、お母さんに「お父さん、かっこいいね」とひそひそと伝えていました。今回の結婚記念日も、自分とお父さんのパーティーではないことに、少し寂しさを感じているように見えました。

妻は、最近では私が近づくと少し距離を置くようになりました。昔のような関係に戻れないこと、それも自然なことだと思います。私もまた、さまざまな状況を受け入れ、流れに身を任せる術を学んでいます。

妻へ
時は進み続ける。だからこそ、流れに身を任せ、力を抜いて、一緒に歩んでいこう。夢や希望が叶うことを知った今、何事も執着せずに、今できる最善を心地よく進んでいこう。
私が日々わくわくできているのは、あなたのおかげです。