日本で娘の歯の治療を続けていましたが、彼女が診察を嫌がるために中途半端な状態で海外に渡りました。驚くべきことに、虫歯の進行は想像以上に早く、保険やビザの問題もあって、歯科医療費が高額になることがわかりました。

ちなみに、永住権や2年以上のビザを持っていれば、18歳未満の子どもは公立の歯科サービスを無料で受けられます。しかし、私たちは条件を満たしておらず、治療費は全額自己負担となりました。現地の病院に問い合わせたり、日本への一時帰国も検討しましたが、結局無職だった私が働くことで資金を工面することにしました。

最初の歯医者では問診とレントゲンを受け、その後、子ども専用の歯医者を紹介されました。紹介先の歯医者では、虫歯が神経に達しており、2本の抜歯が必要で他にもいくつかの治療が必要と言われました。年齢を考慮して、全身麻酔で短時間の手術が最善と提案され、私たちも同意しました。娘が歯の痛みで夜泣きをしていたため、早急な治療を希望しましたが、手術日は1ヶ月後となりました。その間、歯茎が腫れて薬を処方されました。

手術当日は、予想以上に状態が悪く、4本の抜歯と銀歯の詰め物4カ所の処置が行われました。術後、頬は腫れ、抜歯した箇所からは長時間血が滲んでいました。麻酔から覚めた後は口の違和感で数時間泣いていました。5歳の娘に全身麻酔、痛み止め、4本の抜歯、銀歯の処置を受けさせることになり、親として情けなく悔しい気持ちでいっぱいでした。

しかし、過ぎたことを悔やんでも仕方ありません。自分を責めてもエネルギーが減るだけです。この現実を受け入れ、今できること、痛がる娘のそばにいて体をさすり、痛みの緩和を願うことに集中しました。

数時間後、娘の痛みは和らぎ、軽食が取れるようになりました。笑顔で遊ぶ姿を見ると、ただ生きていることの喜びを感じました。

今回の歯科治療は、私にとってネガティブな出来事でした。夜泣きする娘を見るのは辛く、高額な治療費を考えるのも憂鬱でした。お菓子や糖質に気を使っていたのに、虫歯が進行したことで、これまでの生活習慣を見直さざるを得ませんでした。

自分を責めることなく、落胆した気持ちを受け入れたことで、少しずつ気持ちが切り替わり始めました。ネガティブな出来事にも学びやメッセージがあるはずだという思いが、前向きな気持ちを引き出してくれました。

家族に対して薬をなるべく使わない方針でしたが、痛みを和らげるためには必要な時には使うことにしました。手術までの1ヶ月間、痛み止めがあることで安心して過ごせました。

高額な治療費への不安も、「お金と向き合う時期が来た」と腹を括りました。お金もエネルギーなので、良い循環を作ることを意識しました。切羽詰まった状況で行動した結果、数日で仕事が見つかり、食事の改善に本気で取り組むことにしました。

かかった治療費

- 初回の歯医者:問診とレントゲン代 80ドル
- 初回の子ども専用歯医者:問診 200ドル
- 歯茎の腫れ、問診と薬代 80ドル
- 手術と麻酔代 6,300ドル
- 子ども専用歯科医師:1,500ドル

合計約8,160ドルかかりました。

全ては人生の学びです。そして、話しのネタがひとつ増えました。