移住してから8ヶ月が経過しましたが、家族全員が病院に行くことなく、平常通り元気に過ごしていました。

海外移住先での医療費について心配していました。特に歯の治療は保険が適用されないため、高額になることが予想されていました。

病院に行く日が来たらその時考えればよいと、楽観的に構えていましたが、実際にその日が来ると憂鬱になりました。

ニュージーランドでは、市民権、永住権、ビザの種類に応じて医療費が異なります。娘の加入している保険は歯科治療をカバーしておらず、2年以上のビザを持っていないため、歯科の治療費は実費となります。

日本にいる間から娘の虫歯が気になっていました。歯医者には行ったものの、相当な抵抗があり、結局治療は中途半端に終わりました。医療費を考慮し、予防に力を入れようとしましたが、続けることが難しかったです。

忘れかけていた頃に突然、娘が歯の痛みを訴えました。少し放っておけば良くなると考えていましたが、夜中に痛みを訴え、泣き続けました。

娘の負の感情を受け止め、ますます気持ちが落ち込みました。正直、娘の涙が辛すぎました。

子どもの歯痛を調べ、対策を講じました。まずは痛む歯をチェックし、詰まり物がないか確認しました。食べ物が挟まっていましたが、それよりも、上下の奥歯の4隅全てに虫歯が侵されていました。歯に穴が空いていました。日本で治療した時よりも進行が速いことに驚きました。

寝ることができない娘のために、DVDを見せてなだめようとしましたが、効果はありませんでした。3時間が経過しても様子は変わらず、泣き続けていました。

泣き疲れたのか、4時間ほどまとまって寝ましたが、朝方に歯の痛みで目を覚ましました。休日で病院もやっていないため、仕方なく日本から持ってきた坐薬を使用することにしました。とりあえず痛みは治まり、一安心しました。

すぐに歯医者を調べ、予約が必要とのことで、3日後に検査に行くことにしました。電話で問い合わせ、治療の流れや医療費を確認しました。1回目はレントゲンを撮り、歯の状態を確認します。2回目以降は必要に応じて治療を行います。レントゲン検査は約90ドル、虫歯1本の治療には270〜370ドルかかるとのことでした。

日本に帰国するよりは安いと前向きに考えましたが、検査結果は小さな虫歯も含めて全部で8本あり、そのうちの2本は神経に到達していて、抜歯の可能性があるとのことでした。高額になることは間違いありませんでした。

この病院は子供専門ではなかったため、新しい病院を紹介されました。初回のカウンセリング代は約200ドルかかります。

落ち込んでいても仕方がありませんが、これから何ができるか考えました。まずは気持ちを切り替えようとしましたが、うまくいきませんでした。過去の後悔に引っ張られてしまいます。そこで、とことん過去の後悔を受け止めることにしました。

最初は妻が娘の虫歯について気にして口うるさく言っていましたが、私はあまり関わろうとしませんでした。正確には、面倒なことに向き合おうとしなかったのです。妻の虫歯に対する思いに反応していた時点で、それは私の問題だったと認識すべきでした。そこで、やっと覚悟を決めて、虫歯と向き合うことにしました。

私が懸念していることは2つあります。まず、医療費がいくらかかるのか心配です。次に、歯医者で訳のわからない薬や詰め物をするのが嫌です。

お金との付き合いは上手くできているつもりでしたが、まだまだ心配や不安がつきまとうことに気づきました。心配や不安というのは、消えてはまた現れるものだと思うことにしました。そのたびに対処するしかありません。今回は車の購入予算に余裕があったので、それを使うことにしました。実はその余ったお金は、数ヶ月後の北島旅行の予算に充てるつもりでした。

「今この瞬間」を最優先に考えるなら、娘の治療が最も重要です。私たちの身体と心の健康が最優先事項です。「将来のお金の積み立てはしない」と宣言します。なぜなら、未来を変えられるのは今この瞬間だけだからです。

北島への旅行を叶えたいと覚悟を決めて動けば、夢はいつの間にか叶います。これまでもそうだったように、お金は後からついてくるものです。

私の懸念する二つ目の歯医者の治療方法については次回。