なでしこはフランスを出発してイギリスに到着したようだ。
そのイギリスでは20日、イギリスースウェーデン戦が行われ、0-0のドローで引き分けた。
なでしこはスウェーデンとはグループリーグで対戦、イギリスとはグループ2位で通過した場合対戦する可能性がある。試合からわかった戦いかたを考えてみたい。
1.Schelin欠場
この試合での一番のビッグニュースは、スウェーデンの主砲Schelinが欠場したことである。
スウェーデンのメディアによれば、彼女はふくらはぎ痛で欠場したようだ。オリンピックには大丈夫とあるが、調子は戻るのだろうか
彼女の居ないスウェーデンはやはり決定力が不足して、攻めはするものの1点も取れなかった。
2.スウェーデンの攻撃は後半から
日本戦と同じように、スウェーデンは前半自陣内で守ってカウンター、そして後半からラインをあげて相手陣内に攻め込んでいった。
この攻撃は迫力があり、イギリスを押し込めていったが、基本的に個人的な攻め上がりであって、対処はそう難しくない。
前半で点をとっておけばいいが、スウェーデン遠征で取れたのも1点止まりである(オフサイド)。前半で点を取っておかないとまずいことになる。
ただやはり、日本はカウンターの力が不足している。
後半スウェーデンが攻め込んでくれば、岩渕選手を入れてカウンターを狙っていくほうがいいと思う。
3.イギリスもやはり速さの攻撃
イギリスは前半はつないで攻撃していた。
Smithを中心にサイドから入って中央に展開しようとしていたが、ゴール前のテクニックに乏しく、スウェーデンの固い守りを崩すことができなかった。
後半はスウェーデンの攻撃に対応して、カウンターで縦に攻めあがる速い攻撃を仕掛けていったが、この攻撃は迫力があった。
Littleが中央から長いスルーパスを出して、YankeiがDFと競り会いながらポストを叩くシュートがあった。
ワールドカップでも日本はイングランドに、ロングボールからの得点を許しているが、ラインを中途半端にするとロングボールをあげるスペースをつくられる。
攻撃のラインは常にコンパクトにして、前線でのチェックでボールをあげさせないことである。
単純に速さの競争になればアフリカ系と争って勝ち目はないのはフランス戦でもわかる通りである。
4.会場は空席が目立つ
イギリスが出たオリンピック直前プレマッチであったが、やはり会場の熱気はいまいち。会場も空席が目立った。本番でもこんなものだろう。ドイツワールドカップのようなもりあがりは乏しいが日本も気楽に戦えるだろう。
シェリンが不調のスウェーデンも深刻だが、なでしこも好調というわけではない。
佐々木監督はスウェーデン戦の成果として「澤、岩清水選手が90分間プレーできたこと」をあげた。つまりレギュラーでもその状態なのである。
システムについてもはっきりしていない。一戦ごとにシステムを変えているので連携がしっかりとれていない。
さらに
大儀見選手は「相手によって自分たちのサッカーが変わっちゃっている。実力によってメンタル面が左右されるから、できるプレーができなくなっている。うまい精神状態に持っていければいい」
澤選手は「 全体的なことを言えば、試合をやっていて自信がなさそうな感じだった。」
と述べている。
この言葉がフランス戦を物語っている。
特に1点取られた後半、追いつこうとする澤選手らと、追加点を取られたくない守備陣の意志が違っていた結果、ラインが間延びしてしまったのではないだろうか
日本はスペインに例えられているが、失礼ながら、フランス戦を見る限り、日本はEURO2012でスペインと戦ったフランスのようだった。
エンディングはブリテンつながりでイギリスの作曲家ブリテンの『青少年のための管弦楽入門』指揮はサイモン・ラトル
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