私は、この数年間、ポジティブ心理学を学んでいまして、大学のキャリア開発の授業にポジティブ心理学の大きなテーマの一つWell-being (幸福学)を取り入れ幸福なキャリアという視点で授業を行っています。
しかし、ポジティブ心理学は日本ではあまり知られていないようです。いわゆるポジティブ・シンキング(プラス思考)と思われがちの様です。
ポジティブ心理学とは個人や社会を繁栄させるような強みや長所を研究する心理学の一分野です。
精神疾患を治すことよりも、通常の人生をより充実したものにするための研究がなされています。
現代のポジティブ心理学は、1998年にマーティン・セリグマンが、アメリカ心理学会の会長に選ばれた際に、任期中の課題としてポジティブ心理学の創設を選んだことにより、新しい領域として開始しました。
■ポジティブ心理学とポジティブ・シンキングの違い
<ポジティブ心理学>
・より良い生き方や幸せ(Well-being)についての科学的に研究する。
・多くの統計データで検証され高いエビデンスがある。
・それらの研究を人々のより良い生き方や幸せ(Well-being)に活かす。
・ネガティブの意義も理解していて、ポジティブとのバランスを重視している。
<ポジティブ・シンキング>
・個人の経験則や自己啓発的な考えがベースで、科学的根拠はほとんどない。
・ネガティブなことは悪いことで、それらを避けたり目をつむる傾向がみられる。
・本音を書くし、自分にウソをついているような不自然さや自己の不一致観を感じてしまっても無理やりポジティブに考えるしんだおさを感じることも。
また、以前のブログで書いた幸せの要素「PRRMA」ポジティブ心理学の理論の一つです。