エニアグラム性格学~タイプ2 | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

私の経験にあるタイプ2は愛想があり、良い人で多くの人に好かれています。私もこれまで出会ったタイプ2の人々に好意を持っています。ただし不健全なタイプ2は厄介になるかも知れません。

 

タイプ2のニックネームは献身家、人を助ける人。スタンフォードのテキストではPleaser、他の英語表現ではHelper、Giverなどがあります。

 

タイプ2の大切なものは、

「人の気持ち(自分に対する)・人間関係・愛情深く信頼出来る人と思われること」

です。


タイプ2は、人間関係を中心に物事を考えます。人に奉仕し役立つことを通して自分の存在意義を確認するのです。

 

タイプ2は、健全な状態では、私心がなく愛情に満ち、柔軟です。しかし、不健全な状態では、おせっかいでうぬぼれで、愛と感謝を強要することもあります。

 

<タイプ2のありがちな特徴>
・温かい人柄で、多くの人に親しみをもたれている。

・飲み会には欠かさず顔を出し、2次会、3次会とつき合う。
・人脈が広く、意外な人と懇意であったりします。

・自分が頼りになる存在であることを、それとなくアピールする。

・仕事中によく電話をしているが、公私混同のときがあります。

・仕事をまかせると、手をひろげ過ぎる傾向があります。

・一度会った人でも、友達のように親しげに接したりします。

・上司から頼まれるとイヤとは言わず、多少の犠牲を払ってもやり遂げます。

・一貫性がなく、むら気なところがあります。

 

<タイプ2の動機は>
タイプ2の動機は「愛情深く信頼出来る人と思われたい」。恐れは「人から必要とされないこと」


人を気遣い、人を助けることに労力を惜しみません。世話好きで感情移入しやすく同情心が強く最大の価値は愛と友情。心が通じ合うことが人間関係でいちばん大切なことだと考えています。


しかし、本当は「自分が人から必要とされること」を必要としているのです。

 

そのことに気づいていないのです。自分が必要とされたいために、他人が自分に依存する状態を望んでいます。

 

他人のために殉教者にもなれますが、感謝と愛を期待します。

 

タイプ2の問題と課題は、

・他の人の気持ちを気づかい過ぎず、落ち着いて「言うべきこと」を言い「すべきこと」をすること。
・手に入れる為に、先に与えるという生き方を見直す。過剰に与えるより自ら求め受け入れることを学ぶ。
・人々が本当にあなたを必要としている時とそうでない時を見極めること。

・人を喜ばせることで自分を誇示したり自己満足しようとしている時は不健全な時かも知れません。注意するようにしましょう。

 

統合の方向——成熟するために、学ぶと良い方向

タイプ2はタイプ4から学ぶ

−自分を見つめる時間を取る。自分の欲求に気づく。自分の感情を味わう