エニアグラム性格学~タイプ1 | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

タイプ1のニックネームは完全主義者となっています。日本エニアグラム学会では改革する人。スタンフォードのテキストでは、Perfectionist、他の文献にはReformerともあります。

 

このタイプの観察できるありがちな特徴


・報告や説明をするとき、細かい事もおろそかにせず、きちんと話す。
・自分なりの高い規準、あるべき姿、自分ルールを持っており、「こうあるべき」という言い方をする。
・自分がやったことに間違いがないか何度も確認し、間違いがなくなるまでやり直す。

・今日中に仕上げるものは、残業してでもがんばってやり遂げる。
・毎日決まった時間に出勤するとか、机の上が整理されているとかきちんとした印象。
・粘り強く忍耐力があり、仕事の質が高い。
・いつも厳しい目で見ている印象があり、いいかげんなことは言えない。
・向上心があり、コツコツと自分で様々な勉強し、資格などを取っていることが多いが自慢することはない。

・信頼できる人だが、正義感が強過ぎて、融通がきかないところがある。

・表情ににこやかさがなく、不機嫌に見えることが多い。

などです。

 

タイプ1の大切なものは「正しさ、あるべき姿、理想、マイルール、公正、公平、努力、プロセスなど」


タイプ1は自分の内的な基準と現実を無意識に比べてしまいます。

健全な1は、客観的でバランスがとれ道徳的です。不健全になると、抑圧的、批判的、完璧主義的になる。

 

<タイプ1の動機と恐れること>


動機は「あるべき姿(規準)に近づくこと」。恐れは「それらからはずれること」。


いつも「理想と現実」という思考の枠組みがあり、自分も他人も「あるべき姿」に向かって進むべきだと考え、無意識のうちに自分の規準に向かって努力しています。


しかし、自分も他人もちっとも理想に近づいていないと思われてなりません。そして「もっとできるはずなのにできない」と自分を責めてしまいます。


真実と正義が最大の価値。合理的で規律正しく、正しいか正しくないか、善か悪かで、ものごとを二分して判断しがちです。

 

ともすると独断的、独善的になり、狭量で融通が利きかなくなりがちです。しかし、自分の基準の関心外ではいい加減なところもあります。


タイプ1の問題と課題は、

 

・自分の中にある厳しい基準や規範を疑いもなく信じ込まないこと。完璧であることにこだわるより、ほどほどな状態を受け入れる。
・必要以上の心配を取り除くために,実際の情報を集めること。

・自分の「すべきこと」は相手の「すべきこと」と違うものであることを考えてみる。
・「真実は一つしかない」という考えが自由な発想と適度な妥協という感覚を封じ込めてしまう。
・罪悪感を感じず、うまくリラックスしたり、気を抜くことです。

 

■統合の方向——成熟するために、学ぶと良い方向

タイプ1はタイプ7から学ぶ

−日常生活の中で楽しむこと、気分転換すること、良い意味のいい加減さを知る。