北海道内には、現在、国立公園が6つあります。「利尻礼文サロベツ」、「知床」、「阿寒摩周」、「釧路湿原」、「大雪山」、「支笏洞爺」です。

 

 それらに加えて「日高山脈襟裳十勝」が、昨日(6月25日)国立公園に指定されました。

 

【共同通信 2024年6月25日】
日高山脈、国立公園に指定 全国で35番目、陸域最大
 北海道の日高山脈地域が「日高山脈襟裳十勝国立公園」として25日、正式に指定され、全国35番目の国立公園が誕生した。陸域の面積は約24万5600ヘクタールで、国立公園としては北海道の大雪山(約22万6700ヘクタール)を上回り最大。新たな指定は2017年の鹿児島県の奄美群島以来となる。

 

【日高山脈襟十勝国立公園の指定地域】

 

 地元市町村では、観光客誘致に期待が高まっています。ただし、日高山脈の山々は険しくて、観光客がハイキング気分で足を踏み入れられる場所ではありません。

 

 私は、日高地方には数え切れないくらい足を運んでいますが、日高山脈の山々は、海岸側から眺めるばかりです。

 

 実際に足を運ぶなら、襟裳岬(えりもみさき)が最高です。

 

 「襟裳岬って何もないんでしょう?」と言われます。吉田拓郎が作曲し、1974年に森進一が歌って大ヒットした「襟裳岬」の歌詞に、「襟裳の春は 何もない春です」と繰り返し歌われているので、「襟裳岬って何もないんだ。」と思われるみたいです。

 

襟裳岬 (森進一) 】

北の街ではもう 悲しみを暖炉で

燃やしはじめてるらしい

理由(わけ)のわからないことで 悩んでいるうち

老いぼれてしまうから

黙りとおした歳月(としつき)を

ひろい集めて 暖めあろう

襟裳の春は 何もない春です

 

 実際に襟裳岬に行くと、地形が雄大なことに驚かされます。巨大な日高山脈の突端が襟裳岬なので、岬全体が大きいし、沖の方まで岩礁地帯が続いていて、そこに野生のゼニガタアザラシが大量に群れています。

 

【襟裳岬】

*フリー素材

 

 襟裳岬は風速10メートル以上の風の吹く日が、年間260日以上もある、日本屈指の強風地帯です。「風の館」という施設があって、アザラシウオッチングの拠点にもなっています。

 

 

  ここには昔、日本三大きちがいユースホステルの一つに数えられた「えりも岬ユースホステル」がありました。夜更けまで続くミーティングと日の出ツアー、百人浜自転車競争など寝る暇もないイベントラッシュ。私も昔、「何もない」のではないかと思いながら足を運んだ襟裳岬で、雄大な景観と強い風を体験し、「えりも岬ユースホテル」に泊まってきちがいぶりを体験をしたことで、「襟裳の夏は、何か有りすぎだったな。」と懐かしく思い出します爆笑