相場の格言に「見切り千両」というものがあります。

 

【見切り千両】(野村証券用語解説集)
 相場の格言の一つで、「見切り千両、損切り万両」といった使われ方もする。含み損を抱えた株式などに対して、損失の少ないうちに見切りをつけることは千両の価値があり、損失を拡大させないために、ある程度の損を覚悟で売買することには万両の価値があるという例え。

 

 2021年10月に、日興証券の担当者からマニュライフ・円ハイブリッド債券・インカム・ファンドのセールスを受けました。

 

【マニュライフ・円ハイブリッド債券・インカム・ファンド】

1 主な投資対象は、相対的に高い利回りが期待できる投資適格の円建ハイブリッド債券

2 投資銘柄の多くは、知名度の高い日本企業

 

 円建ハイブリッド債券とは、利回りの高い劣後債ですが格付けBBB以上の債券に限って組み入れているので、元本割れのリスクは低いとのことでした。ニコニコ

 

 2019年10月に設定されて、トータルリターンは3.76%になっていました。これなら、購入時の手数料0.55%と信託報酬0.59%を負担しても、1年以上保有していれば定期預金を多きく上回る利回り(と行っても1%台ですが。)になります。

 

 日興証券の口座にMRFで持っていてもほとんど利息が付かないので、1%の利回りに魅力を感じて、1千万円分購入しました。ニヤリ

 

 それから2年8か月経って、時価評価額と評価損益を確認すると、次のとおり大きな含み損になっています。

 

【円ハイブリッド債券インカム 年1回決算型(8970) 2024年6月14日現在】

時価評価額  9,157,460円

評価損益      -842,542円えーん

 

 MRFよりはマシな年間1%の利回りを期待して購入した円建て債券ファンドが、まさかの大幅な含み損でガッカリですが、満期になれば額面割れなしで償還されるという金融商品でもないので、「見切り千両」と考えて損切りに取りかかることにしました。

 

 損失確定額は、年内に得た株・投信などの譲渡益及び配当と損益通算することができます。損益通算でどれだけ損失がカバーできるのか、日興証券の担当者に確認したところ、損失確定額の20.315%が還付されるとのことでした。

 

 例えば、損失確定額が10万円なら、100,000円×20.315%=20,315円が還付されることになります。

 

 今年1月から始めた新NISAでの投資が5年間を目処にしているので、今年から毎年12月に200万円分ずつ円ハイブリッド債券インカムを売却して損失を確定し、損益通算による還元を受けようと思います。