札幌では、桜の季節が間もなく終わろうとしています。ハルニレ(エルム)の梢にも、新緑が芽生え、街全体が若草色に包まれる中で、ライラック(リラ)の花が咲き始めました。
【札幌市時計台】
【大通公園2丁目】
【北大文書館】
ライラックについて、北海道出身の小説家である渡辺淳一氏は、「リラ冷えのまち」(=札幌のこと)の中で、次のように紹介しています。
【ライラック】
ライラックは日本原産の木ではない。原産地はトルコ半島からヨーロッパ南東部のバルカン半島にかけての一帯である。ライラックは名で、リラはフランス語である。日本名はムラサキハシドイということになるが、これではいかにも味気ない。札幌の人達はこの木をライラックかリラとしか呼ばない。
「綺麗な花には毒がある」と言われるとおり、綺麗な花には有毒なものが結構あります。例えば、スズランやキョウチクトウは猛毒です。
私は、福岡市に住んでいたころ、社宅の垣根に植えられていたキョウチクトウの枝刈りをしているうちに、樹液が粘膜から入ったのか目まいがして心臓がドキドキする症状に見舞われたことがあります。
その点、ライラックは無毒で、香水の原料になるほか、札幌市の姉妹都市である米国オレゴン州のポートランドでは、食用花として人気があるそうです。
【ポートランドでも人気!ライラックやバラ、花を食べてみよう】
公園のライラックの花を勝手に食べるわけにはいかないので、余市町の個人のお宅で育てているものを分けてもらうつもりです。