春が遅い北海道も、最近になって気温がグッと上がり、すっかり春めいてきました。

 

 札幌駅からほど近い北大キャンパスの中にも、春の気配が満ち満ちています。

 

【北大キャンパスの春】

<チオノドクサ>

<ミズバショウ>

<オシドリ>

<マガモ>

<エゾリス>

 

 春の山菜の王者、ギョウジャニンニクが手に入りました。ニコニコ

 

【ギョウジャニンニク】

 *余市町産です。

 

 さっそく調理していただきます。

 

【お浸し、卵とじ

*北大農場産の卵を使いました。

 

 こうした調理をするとき、参考にするのが「土を喰う日々 わが精進十二ヵ月」(水上勉著)です。

 

【土を喰う日々 わが精進十二ヵ月】

 

 著者の水上勉氏(1919-2004年)は、函館を舞台にした「飢餓海峡」を書いた作家です。実家が貧しかったため、禅寺に預けられ、そこで精進料理を学びました。

 

 晩年、軽井沢に住んで、身近な素材を活かした料理の工夫をまとめたエッセイ集が、この本です。

 

 例えば、次のようなエピソードが書かれています。

 

【三月の章】

 さいきんぼくはじゃがいもをすり鉢ですりつぶして、これを鉢に入れて、冷蔵庫に入れておくのである。客がきた場合、これに胡瓜があれば胡瓜を、にんじんがあれば、にんじんを、大根があれば大根を、なんでもいいから、ゆでて短冊に切り、このすりじゃがいもにまぶして、マヨネーズをわきにたらして皿もりして出している。客は舌つづみを打って、必ずいう。

 「もうこんな手のこんだ野菜サラダはなくなりましたな。どこへいっても、コックさんは、野菜を盛りつけるばかりで・・・・・・」

 

 私は、里芋のシーズンには、八百屋さんで土付きの里芋を買ってきて、皮を剥き、里芋の煮っ転がしを作ります。たかが里芋ですが、これ以上美味しいものがまたとあろうかと思います。じゃがいもをすって作ったサラダも同様で、ニセコスキーリゾートで3000円のラーメンを食べるより、新ジャガで作るサラダが待ち遠しいです。ラブ