「博士の愛した数式」「あの夏の絵」の福山啓子さんの新作です。
今回コロナの事で、少しだけウィルスを身近に感じられましたが、ウィルスのことについては何も知らないのが現状です。そしてそれを研究している人たちやその現状についても知らないことが多い事が良く分かりました。
ウィルスは細菌はそれ自体は各々の子孫を残すためにただ生きているだけで、それが良いか悪いかは人間にとって良いものであるか、悪いものであるかだけを着目して判断している。
それって、やっぱりエゴや傲慢なんではないか。悪いと言われているウィルスや細菌もまだ分かっていないところで人間にとって、有益なところがあるかも知れない。とするならば、排除でなく、共存して行くことが大切なことなのではないか、考えさせられました。
《ストーリー》
コストカットで研究員の首が切られ、稼げる研究をと追い立てられ、
この国の科学者は、いま世界が直面する課題に向き合うことができるのだろうか…
小さな研究室の一人の女性科学者が、周りを巻き込み、未知のウイルス研究に挑む物語。
「でも私はやめないよ。手をつないでくれる人が世界中にいるから」
目先の利益でなく、人類のいまと未来のために未知のウイルスと格闘する科学者たちの物語。
「福山恵子さんのコメント」
むかし、私たちは山や、川や、森や、獣を恐れ敬う気持ちを持っていました。人工物に囲まれて暮らす私たちは、そうした気持ちを失ってしまったようです。
今、様々な自然災害やパンデミックに出会うことで、私たちはもう一度人と自然のかかわりを見つめなおす最後のチャンスをもらっているような気がします。
科学の分野においても、自然を切り刻んで消費するのではなく、共存していくこと、人間と人間、人間と自然を一つながりのものとして考えることが始まっています。私たちの未来を守るために、日夜様々な困難を乗り越えながら奮闘している科学者に、この芝居を通じてエールを贈りたいと思います。
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