日頃より当院をご愛顧いただき、心より感謝申し上げます。
地域に根ざした小さな整骨院として、皆様との心の距離が近いことは私の誇りであり、日々皆様との会話から多くの元気をいただいております。

しかし、その親しみやすさゆえか、時折「通院日を別の日も足して、その分を今日2回分の時間にしてほしい(付け替え請求)」、「来ていない日を来院したことにしてほしい(水増し・架空請求)」といった、保険制度のルールを外れたご相談をいただくことがございます。

実は、こうしたご要望が既に数十件にのぼっており、私自身、皆様を思う気持ちと医療従事者としての職責の間で深く悩み続けてまいりました。
長文で恐縮ですが、大切な患者様の人生を守るため、お時間のある際にご一読いただけますと幸いです。

1. 「ここだけの話」が招く、予想外の結末

皆様が「ここだけの話」として相談してくださる背景には、私への信頼があるのだと理解しております。
しかし、私自身の経験上、あえてお伝えしておきたいことがございます。

こうした「秘密の相談」は、親友や家族、あるいは同業者の場であっても、高い確率で外へと漏れてしまいます。
たとえ運よく直接的に漏れなかったとしても、店内の隣席のお客様やスタッフなど、どこで誰が聞いているか分かりません。
そして、そうした話は必ずといっていいほど「悪い噂」として地域に広まってしまいます。

一度失った社会的信用や評判を取り戻すことは、容易ではありません。
皆様にそのような不利益を被ってほしくないというのが、私の切なる願いです。

2. 「ここだけの話」では済まされない法的な現実

事実に反する保険請求(健康保険・自賠責保険)は、法律上**刑法 第246条「詐欺罪」**に該当する重大な犯罪です。

  • 刑事罰の重さ: 詐欺罪には「10年以下の懲役」という重い罰則があります。

  • 共犯のリスク: 施術者だけでなく、それを**依頼・同意した患者様も「共犯(教唆・幇助)」**として警察の捜査対象となります。

万が一、警察や行政の調査が入った場合、私は一人の市民として、「どなたから、どのような依頼があったか」を含め、すべての事実を正確に報告する義務があります。

3. 社会的信用と未来への影響

調査の際、当院が保管する日々の施術記録や記帳は「証拠」としてすべて開示いたします。
隠蔽することは不可能です。
不正が認められた場合、患者様ご自身にも以下のような深刻な事態を招く恐れがあります。

  • お勤め先・学校への影響: 勤務先に通知が行き、懲戒処分や解雇、学生の方であれば退学・停学処分の対象となるリスクがあります。

  • 将来への制約: 「前科」として記録が残れば、公務員や医療従事者などの国家資格の取得・維持が困難になります。

  • 経済的負担: 過去に遡って療養費の全額返還を求められ、多額の加算金が発生する場合もあります。

4. お互いを見失わないために

私は、この場所で皆様の健康を末永く支え続けたいと願っています。
不適切な請求に応じてしまえば、私は免許を失い、皆様も「犯罪への加担」という消えない傷を背負うことになります。
それは私にとって、最も悲しく、避けたい事態です。

「一線を越えないこと」こそが、私にできる最大の優しさであり、皆様との信頼を守る唯一の方法であると確信しております。

もし通院日数や保険の仕組みについてお悩みがある場合は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
ルールの中で解決できる正当な方法(自由診療との組み合わせ等)を、全力で一緒に考えさせていただきます。

お互いに後ろめたい思いをすることなく、安心して健やかな毎日を過ごせるよう、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

とうねり接骨院