「我が身をつねって人の痛さを知れ」

という言葉があります

とかく自分勝手の人が多い現代なのですが、相手の立場になって考えてみれば、できないことはいっぱいあるはずです

こんな話を聞きました

ある幼稚園で、乱暴な子に、先生がいじめられた子に、いじめた子をつねらせたことがあるそうです


私たちは、とかく、自分中心に物事を考えたり、判断しがちです

自分の命は惜しいし、危害にあったり損をしたりするのは嫌だからです

これは万人共通で自分だけがそう思っているわけではありません

でも他人がそのように思っていることを忘れてしまっています

忘れていなくても、自分さえ良ければ、という人があまりにも多いようです


これは、日本が戦後、復興に向け、なりふり構わず進んできた、ツケとも言われています

目先の利益だけを求めて、他人の迷惑や将来のことも考えないで、ガムシャラに生きてきたからです


そうした中で、親は仕事中心で振り回され、家庭のことなど顧みることなどできなかったのです

ですから、そうした中で、育てられた子供たちは、他人のことまで思いやるゆとりなどなく、十分な躾がされないまま、育まれてきたとも、言えるわけです

でもそうした当たり前でもあった、自分勝手な社会が、昨年の不幸にして起きた、東日本大震災で一変することになりました

人々は我先にと、競って争うことなく、他人のことを思いやって、整然と列を作り、待ち望んでいる姿は世界からも、絶賛されることになりました


これが本来の日本人のあるべき姿ではないでしょうか


“喉もと過ぎれば、熱さ忘れる”という言葉があります

昨年のあの未曾有な大災害をいつまでも、風化させることなく、人が手に手をとって助け合ったことを決して忘れないでいたいものです


今日、早朝の散歩時、電車待ちの踏み切り、手前で対向する
対向する車が通り過ぎるまで愛犬と待っていたら、運転手の方がこちらに、深々とお辞儀をして通過していきました


何とも爽やかで嬉しい気持ちなりました

些細なことかもしれませんが、これが本来の日本人ではないでしょうか ...。