2月2回目 | 古典芸能好きでクリスチャンの立花寿圭六の雑記帳

古典芸能好きでクリスチャンの立花寿圭六の雑記帳

気付けば四半世紀生き、居はつくばだが仕事は今転職中の人間となり、オンラインで多種多様なコミュニケーションをしているそんな自分の日記

皆さん、こんにちは。

このように、毎日ブログが書くことができたら良いですが、なかなかそんなに時間があるわけではないので、そう簡単にブログが書けるほどネタが多い人ではないのと、書く時間が持てないですね。

 

さて、昨日は年末の祖母との惜別をブログで記しましたが、今日は今年に入ってからのお話をしようと思います。

僕の楽しみの1つは、皆さんご存じなのかな、常識とツッコミも入りそうですが、歌舞伎観劇です。

今年は歌舞伎座開場百三十年の節目の年であるのと同時に、前から話は尽きないですが高麗屋三代同時襲名から幕開けとなる素晴らしいものですね。そんな襲名披露を先月4日に行って来ました。世は三が日の翌日ですから、人の混みようは落ち着いたかなって思いましたが、結構な人出でした。昨日とは違い今日は写真多めでブログを書くことにします。

(まずは主役の3人のお出迎え。でも自分は新染五郎君目当てで行きました)

東銀座駅を降りるとすぐに↑の写真のようにお出迎えされました。良いですね。そして、行ってしばらく経った所で着到囃子が聞こえました。歌舞伎座のスピーカーから聞こえて来ることは知っていましたが、エスカレーターのところにスピーカーがあるのは知らなかったので大変驚きました。

 

(よく知らない方のために、着到囃子も掲載しておきます。)

(今回はこの勧進帳を見に来ました。高麗屋の勧進帳は2014年の楽日に幕見で見ようと思っていましたが、到着した時には売り切れていたという苦い経験があるので、今回は早くから並ぼう、と思いました。)

今回は口上も勧進帳もあるということで、楽しみな舞台だな、と思いました。口上は恥ずかしながら、その前が市川海老蔵襲名披露の口上を地元にいたころ、小学5年の時に御園座まで観劇しに行ったのが記憶にありますね。

(時間をつぶすために三代同時襲名記念特別展「高麗屋のコリャイイや」を見に上に上がったらいろんな役の三代が載っていて驚きました。)

中の展示物もほぼ撮影でき、自分の貴重な写真資料となりました。

その写真はあまり上げませんが、皆さんも今月25日まで開催していますので、是非行って生で見に行かれたらいいかと思います。

(唯一出せるとしたらこれぐらいかな。三代のパネルと共に撮影できるスポットがあったので、向こうのスタッフに写真撮影をお願いして撮影しました。)

(外に出てみると謹賀新年の幕が。新鮮さを覚えるのは自分が1月にあまり来ていないからだな。)

(いつもの幕見の所に来てみると、値段設定が特別になっていた。普通は長くなれば値段が高くなると思うのだが、口上・勧進帳の値段が上がっていた。そして角力場から見るといい席が取れそう、と聞きそれで序幕から見ることにした。)

予定してなかった出費。おかげで土産も少しにし、それで何とか対処した。

(スタッフの半纏にも目が行き、高麗屋仕様になっていたので思わず写真を撮影。)

(早くから並んだ甲斐もあり1桁番号を取ることができて、嬉しかった。)

書いていて思い出したが、2017年11月の歌舞伎座公演も楽日に観に行った。ずばり大石最後の一日を見るためだった。この日の様子もここでちょっと紹介します。

(11月だったが、もう既にクリスマスツリーがあった)

(久々に櫓を見たので思わず撮影。実は僕が行くときはあまり櫓がないので、これには驚いた)

(この時は3演目だったのでどれも1,000円を超えている。この辺から合計金額が3階B席と同じだということに気づき始めた。この時も前の演目「新口村」から見た)

幕見で待っていたら、夜の部のチケットを持っているおじいさんが開場時刻まで話しかけてくださった。その方も大学生のころ、よく幕見で観劇なさっていたとのこと。そして千穐楽だったので、今回は高輪泉岳寺からお坊さんが大勢見えるとかなんとか。今日は何かが起こりそう、とつぶやいた。

新口村の観劇後、自分の真後ろに座っていた若い方が、「やっぱり歌舞伎は敷居が高い。今度来るときはよく勉強しないと」とか話していたが、自分と育ってきた環境の違いに戸惑いを隠せなかった。僕はそう言えば坂田藤十郎丈の歌舞伎を初めて見たのかもしれない。山城屋と声がかかった時心底嬉しかった。それは自分がサプライズで小澤征爾氏が指揮で出てみえた時に似たような感覚があった。この感動を彼らにも味わってほしかったなって思った。

そして大石最後の一日は、自分でも感じたことのないほどの重い物を何か背負ったくらい沈んだ気持ちになった。これは必ずしも先述の泉岳寺の僧の影響とは思えないが、非常に熱く重い物を感じた。このまま帰るにはさすがに体調が良くないと思った、その時。拍手が沸き起こって、それがなかなか終わらなかった。記事にも出たが、スタンディングオベーションが起こったのである。現場にいた僕はこの奇跡にただただ驚くことしかできず、その拍手のおかげで普通の自分に戻ることができたのである。

 

今年の襲名披露も同様に重い空気になったらどうしようと思ったが、劇場内に入った途端、普通の空気が流れ、3幕を見ても普段通りだった。

角力場は、あんなに相撲小屋みたいな大道具を使って芝居をするのを初めて見たし、中で本当に相撲が行われているような空気が流れ、柝や呼び出し、行司の声、観衆の応援など臨場感が非常にあり、あれだったら初心者でもわかるとは思うな、っていう感覚でした。

口上はもう少し過激的な台詞も期待したのだがそんなに無かったっていう印象でした。

肝心の勧進帳ですが、今まで成田屋の勧進帳をよく見ていた者にとって、台詞の話し方一つも大きな差が感じられ、良い舞台だと感じました。染五郎君は八月や十一月の歌舞伎公演では変声期で声が出にくい、とか話していたが、義経役は元より女形の俳優がやることが多い役目。ちょっと心配したが、高音域も結構出ていて非常に良い舞台だったように感じます。

 

今月に入りまた新たな番組も形成され、楽しみな幕が並ぶが今月行けるかな。行きたいけど、昼の部と夜の部どちらに行くか悩んでいる。どちらにしろ、今回も幕見で見る予定だ。

 

そんな歌舞伎報告もこれから随時載せていきますので、お楽しみに。

ではまた次回。

昨日最後に名前付け忘れましたね。助六でした。

 

今日の余談

11月の歌舞伎座前で三代目中村又五郎丈の息子初代中村種之助丈をお見掛けし、驚きました。歌舞伎役者が客席で観劇していることも自分の経験にはないので。