7月8日(日) 以前から登りたかった新潟県柏崎市の
米山 に登ってきました。
すごく気になっていた山なんです。
北陸道を西から新潟方面に向かう途中、そして逆に新潟から戻ってくる途中、
はたまた上信越道を日本海に向かって降りているときにも綺麗な形の米山が
否応なしに目に入ってきます。 どこから見ても綺麗な形なんです。
下の画像は先月に火打山に登った帰りに上信越道と並行して走るR18で
信号待ちのときに撮ったものです。
冬の北陸道や志賀高原でスキーしたあと帰路で見える米山は白く美しく冠雪しています。
ドキッとするほどです。 なんなんだ、この存在感は… なんて長いこと思ってました。
で、大雨の悪天候が続いていた先週、天気がそこそこで安全にアクセスできる山を探していたら
この山が浮かんできたんです。 そうか、ついに登る日が来たんだ、なんて思いました。
ウィンブルドンの錦織の試合を見終わったあとで出発したので遅くなってしまいましたけど。(^^ゞ
北陸道を上越市の柿崎ICで降りてR8を北上。 右手に米山が近づいてきました。
7:54 大平(おおだいら)の駐車場に到着。 すでに10台ほど駐まっていました。
着替えていると地元ナンバーの年配の男性に 「遠いところからようこそ」
「雨上がりの米山もとてもいいんですよ!」 と声をかけられました。 ありがとうございます。
大平コースの看板です。 登山口まで少し歩くみたいです。
林道をのんびりと歩いて登山口まで。 案内標識はしっかりとあるので大丈夫です。
8:25 登山口に到着。 ここから山頂まで2時間半とのこと。
では登頂開始。 低山なのである程度気楽な装備でザックも軽く。
おぉー、さすが米山。 山頂まであと2500ヨネとのこと。^^
こんな感じで気持ちのいい登山道を歩いていきます。
あと2000米。
「ラジオはイヤホンでお聴き下さい」 と書いてありました。 うーん、同感!
熊が怖いのはわかります。
でもせっかく下界を離れてピュアなところに来て精神を解き放しているのに、
ラジオから 「トランプ○△□が…」 なんて聞こえてきたらがっかりですね。
気持ちよく歩いています。 まとわりついてくる嫌な虫もいません。
ニノ字という少し狭いけど平らな場所に来ました。
目指す米山の山頂が見えました。 まだ30分しかたってません。
山頂の景色が早々に見えるのは普通なら少し早すぎてつまらないですが
気楽なこの日の気分としてはちょうどいい感じです。
順調に進んで 「七一一米峰」 というピークまで来ました。
ここから日本海方面が見えそうでしたが山頂からの日本海を楽しみにとっておきたいので
あえてそちらの方は見ませんでした。
なるほど~、勉強になりました。
せっかく登ってきたのに残念ですが、七一一米峰から一度下ります。
下の画像ではわかりにくいですが下り45度ほどの階段です。
鞍部まで降りてきました。 下ったのは標高差で60米ほどでした。
これくらいだと帰りの登り返しも楽ですね。 気持ちに余裕が生まれます。
左右に木が生えているのであまり気になりませんがここの尾根は狭いです。
地図を見ても等高線は冬型の気圧配置みたいです。
積雪時に樹が雪に埋もれたらどんな景色なんだろうと想像してしまいます。
そんなことを考えていると道は上り斜面に。 最後の登りですね。
あと800米とのこと。 楽ちんじゃないですかー♪ なんかつまらないなぁ。
なんとも癒やされる空間と時間。
なんて思ってたら、おっとっと?
ロープ付きのちょっと歯ごたえのある急階段が現れました。
でも、これで元気が出てきましたよー
![爆 笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
駐車場で声をかけてくれた年配の男性が降りてきました。 速いなぁ。![キョロキョロ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/016.png)
(すれ違ってから振り向いて撮ってます)
「頂上からは佐渡が見えますよ! 普段はあまり見えないんですけどね」
「あと30分です♪」 とのこと。 ありがとうございます。
この方の優しい笑顔、多分ずっと覚えていると思います。
山での出会いは本当に一期一会の精神を実感しますね。
メジャーな山では人数も多いのであまりこんな気持にはなりませんが。
元気をもらって歩いていると今度は登山道をふさいで倒れているブナの木が。
何か書いてあります。
木のそばには小さな階段が作られていました。
みんな気持ちは一緒ですね。 作ってくれたのは地元の山岳会の方々でしょうか。
これはなんて読むのでしょうか?
「トラバーユ」 のはずはないし、まさか 「シュラバ」 であるはずもありません。
なるほど。 これでこの日は二つ賢くなりました。
登山道から左の方へ降りていく道がありました。
「水場まで30秒」 とのこと。
「胃腸の悪い人や体調の悪い人は飲まないで下さい」 と書いてあります。
残り800米になってから、いろいろ隠し玉を出してくるじゃないですか。
![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
避難小屋が見えてきましたよ。 山頂はすぐそこです。
10:21 米山の山頂に到着。 2時間かかっていません。
この上越市のHPに出てくる泰澄大師は奈良時代初期に白山を開山したあの泰澄?
なるほど~。
ちなみに昨年は白山開山1300周年の年でした。
米山は白山以上に歴史のある山なのかな?^^ (山岳信仰との関わりという観点でですが)
米山と白山がつながっているということを記事を書きながら調べていて今初めて知りましたよ。
じゃじゃーん
![チョキ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/117.png)
日本海です。 上越市方面です。
あー気持ちいい。
柏崎市方面です。 向こうに見える山が気になります。
月山や鳥海山がここから見えるはずもなく…
近くにいた精悍な顔つきの地元の中年男性に聞きましたら 「弥彦山」 とのこと。
この男性とはこのあと山頂をあとにするまで楽しい山談義のひとときを過ごさせていただきました。
富士山で出会った人に 「必ず白山に登れ」 と言われたことが気になっているとのことでした。
私の知っている白山の情報をいろいろお伝えしたつもりですが、上述の泰澄上人と米山の関わりを
そのとき私が知っていればもっと話が盛り上がったのに… なんて思うと非常に残念。。。
トンボの向こうに佐渡が見えます。 優しい笑顔のお父さんの言うとおりでした。
かなり以前にアエロフロートで成田からモスクワまで飛んだことがあるのですが
そのとき見下ろした光景を思い出しました。
佐渡は地図とそっくりな形をしてましたよー。 ^^
これだけ海を見渡せるということは、海からも米山がよく見えるということですよね
![パー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/118.png)
そのとおり、米山は古くから海上交通の目印とされてきたとのことです。
これだけでも名山の称号にふさわしいのではないでしょうか。
避難小屋は二階建ての立派なものでした。
内部も広かったです。
真冬でもこのドアの前には雪は積もらず、除雪の苦労無しで
小屋に入ることができるそうです。 そう言えば2階の窓から
出入りするための梯子がないです。
お話させていただいていた地元の単独男性の話では、
米山は冬山登山の入門編の山とのことです。
ぜひ1月から2月に来てほしいとのことです。
「積雪時の七一一米峰のヤセ尾根はどんな感じ?」 と聞きましたら
やはり日によっては厳しく、ご本人も引き返したことがあったのだそう。
冬山は甘くないですね。
でもまだまだ知らない魅力的な世界が広がっているようです。
山頂での楽しい時間にもそろそろ別れを。
七一一米峰が眼下に見えます。
下の画像は別のコースの下山口です。
長いけど展望は無いそうです。
単独男性はこの日トレーニング目的でここから次のピークの
熊野権現まで行ったら少し先を熊が横切って行ったので
引き返したとのこと。
男性も熊鈴をつけていましたが効果は気休め程度なんでしょうか。
でも付けないよりは絶対にいいと思います。
登ってきたのはこちらですね。 11:24 下山開始。
なんと1時間も山頂にいたんですね。 素晴らしい時間でしたよ。
下山中に出会った人は合計で10人くらいかな。
2:26 登山口に戻ってきました。
登り2時間、山頂で1時間、下り1時間 合計で4時間。 密度の濃い楽しい時間でした。
山頂でお話させていただいた単独男性が脇道から突然出てきてびっくり。
私のほうが先に下山したのに?
私は登山口からそのまま林道を遠回りしながら降りてしまったみたいです。
最後の最後で標識を見落としたんですね。
こりゃ反省。。。本当に下りは気をつけないとなぁ。
単独男性はさすがにトレーニングしているとおっしゃる通り大きなザックを担いでいました。
谷川岳がお好きで年に2回ほど行かれているそうです。
ぜひいつか白山にもお越し下さいね。
この日の記録です。
海から近いのがおわかりいただけると思います。
金沢の自宅から駐車場まで3時間でした。
帰りは柿崎インター近くの日帰り温泉 「ゆったりの郷」 へ。
受付の女性がとても美しかったです。
最近価値観が多様化しているせいかどうか、
美人やイケメンや美味しいものや、いろいろなものの基準の
ハードルが下がっていません?
もの作りニッポンの土台も揺らいでいるし…
いやいや、余談でした。。。
最後に米山にお別れを。
奥ゆかしくも山頂は雲の中に。
いつか積雪時にも来たいと思います。
私にはまだそんな実力はありませんが。
というか、これから先は下り坂なんですけど?(笑)
最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
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