初雪が残る白山にエコーラインから登る 2015.10.18 | ケイの山とスキーの日記  

ケイの山とスキーの日記  

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10月14日の朝、会社に着いていつものように2階の窓から外の景色を眺めると白山の山頂が冠雪して白く輝いていた。
昨年より数日早いかな。
 
 
深田久弥の名著 「日本百名山」 から白山のさわりを。
 
「純白の冬の白山が春の更けるにつれて斑になり、その残雪があらかた消えるのは六月中旬になってからであった。そして秋の末から再び白くなり始める。最初は冬の先触れとして峰のあたりに僅かの雪をおく。それがだんだん拡がって十二月の中頃には、もう一点の染みもなく真白になってしまう。そしてそれが翌年の春まで続くのであった。」
 
 
 
週末が待ち遠しかった。
3時に起きて別当出合の登山口へ車を走らせる。
今年のマイカー規制は先日終了している。
 
午前5時前に登山口到着。
見上げると南の空にオリオン座が。
赤いベテルギウス、青いリゲル。 すぐそばにあるようだ。
しばらく見ていたが流星は現れなかった。
 
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東の空では赤い火星に寄り添うように木星が。
この天体ショー、先月あたりから話題になっている。
その右上に明るく輝く明けの明星、金星。
そしてその上には獅子座の一等星レグルス。
 
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持っていったのはニコンのP330という少し前のモデルのコンデジ。
暗闇の中での手持ち撮影で、写りは全く期待していなかったがそこそこ写っていてくれたので嬉しい。
 
 
 
 
 
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右側に微かに写っている鳥居をくぐって登山道に。
 
 
この別当出合登山口からは砂防新道と観光新道の2つのルートがある。
 
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この日の計画は砂防新道⇒南竜分岐でエコーラインへ⇒
五葉坂⇒室堂⇒御前峰(白山主峰山頂)⇒
室堂⇒五葉坂⇒黒ボコ岩⇒観光新道⇒別当出合登山口
 
エコーラインを歩いてみたかったのと観光新道は登りは2回あるけれど下りはまだだったので。
 
 
ヘッドライトを点けて吊橋を渡る。
初めて使ったよ。 嬉しい。(笑)
 
 
 
空が明るくなってきた。
 
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標高1,750mの別当覗(ビューポイント)から。
ここまで登ると大長山、赤兎山、経ヶ岳がはっきりと見える。
 
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画像中央のこんもりした尾根。
赤兎山がなぜ赤兎山と呼ばれているのかがわかったような気がした。
 
 
 
 
甚之助避難小屋に到着。
 
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おにぎりを1個食べる。
 
入り口の上に積雪期用の入り口が。
覗いてみたかったが雪が積もらないと梯子に手が届かない。
 
 
 
ホシガラスだろうか、慌てて撮ったのでピンボケだった。残念。
 
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南竜分岐を右折してエコーラインに向かう。
今年6月、まだ残雪が多く夏道が消えている時期にこの道に少し足を踏み入れた。
間違いに気づきすぐに引き返したが、今回は間違いではない。
 
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無心で歩いていると遠くに南竜山荘が見えた。画像中央やや下だ。
 
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この景色を見た瞬間、なんとも言えない満ち足りた気持ちになった。
何なのだろうか、この不思議な幸せ感は。
こんなに透明で満ち足りた気分になったのは初めてだ。
 
 
自分の心に突然生じたこの不思議な幸福感に満たされながら足を進める。
真っすぐ歩けば南竜山荘だが、この日はエコーラインを登る計画だ。
計画通りこの分岐を左に曲がってエコーラインに入る。
来年、私は真っすぐに行くんだろうな、と思いながら。
 
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エコーラインから南竜ヶ馬場を見下ろす。南竜山荘、幕営地、ケビンが見える。
来年はあそこからトンビ岩コースを行こうか。
展望コースもあるし、油坂を通って別山へ登る楽しみもある。
 
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南竜山荘のはるか南では御嶽山が静かに噴煙をたなびかせていた。
右が御嶽、噴煙が少し見える。
左が乗鞍、乗鞍にかかっているのは噴煙ではなく雲。
 
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満たされた気持ちでエコーラインを登っていると遠くに室堂が見えた。
その右上はこの日の折り返し点、白山の主峰御前峰だ。
画像では見えにくいが、あえてズームとかトリミングとか無粋なことはしないでおく。
 
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室堂が見えたとき 「まだまだ遠いなぁ…」 とか
「もうすぐだ!がんばれ」 とか、
そんな感情はまったくわかなかった。
ただ、今日はあそこへ行くんだという気持ちだけ。
キック前の五郎丸も絶対にこんな透明な気持ちなんだろうな、
なんてことを思いながら登っていた。
 
室堂と御前峰がこのアングルで見れるなんて、エコーラインはなかなかいいな。
 
 
 
 
五葉坂の直下でメインストリートの砂防新道・観光新道ルートと合流。
現実に引き戻される。
 
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五葉坂の途中で休憩中に振り返る。
左の道が今通ってきたエコーライン。
右はメインストリートの黒ボコ岩方面。
 
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もう今期の営業を終了した室堂。
冬に備えてテーブルやベンチは片付けられていた。
その室堂を背にして白山神社の奥宮祈祷殿と御前峰を見ながらおにぎり休憩。
 
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そのあと御前峰に登った。
山行の楽しみは人それぞれ。
私はどんな楽しみを求めているのだろうと自問自答。
ピークハント(頂上制覇)に楽しみを求めているのではないような気がした。
では何なんだ?
まだまだ初心者なので奥深い楽しみはわからないのであります。
 
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御前峰直下の景色。
右は剣ケ峰。左は大汝峰。その間に紺屋ヶ池。
翠ヶ池は隠れていて見えない。
 
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白山神社は日本に2700社もあるらしいがその最高峰の奥宮がここにある。
全身避雷針に包まれている。
右下に室堂が見える。
 
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北アルプス方面。ちょっとズーム。
帰宅後に見てみたら立山や劔岳が写っていたので嬉しかった。
 
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帰り道は観光新道で。
 
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観光新道の下りはちょっとハードだった。
途中でヒヤリとしたことも。
 
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無事に別当出合の登山口に帰還。
 
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いい一日だった。