【心 de 経営】 美しい日本語再入門 101 他者の発言に対してひと言 6-126  

■ ご挨拶 
 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 わたくしなりに「美しい日本語とは何か」ということを常に考えるようにしています。ここでは、わたくしの模索をご紹介することによって、わたくし自身の日本語の能力を高めていきたいと考えています。
 文法的に間違えていたり、社会的通念に反するようなことを、意図せずにお伝えしたりすることもあるかもしれません。その点をご容赦くださり、読者の皆様の判断で参考にしたり、時には反面教師として利用したりしてくだされば幸いです。
■ 101 他者の発言に対してひと言 6-126
 誰かと話をしているときに、違和感を感じたり、賛同できなかったり、ときには、反対意見を言いたかったりすることがあると思います。そのような時に、自分の考えの切り出し方が悪いと、人間関係をこじらせることにつながることさえあります。
 相手の考えを確認したくて、つい突っ込み口調で言いがちです。「あなたは何を考えているんですか」とか、それが部下であると「一体何を考えているんだ、君は」というような上から目線の言葉や詰問口調になってしまいます。
 「君はいつも理屈っぽいんだよね」というように相手を非難するようなことを言ってしまうこともあります。このような否定的な言葉をぶつけてしまいますと」雰囲気を壊してしまい、会話が続かなくなってしまいます。
 人間関係を壊したり、雰囲気を台無しにしてしまったりしないようにするためには、相手の意図を確認するときに、まず相手の話も受け止めるという度量が必要です。そのためには、相手のいった言葉に対して、「それはいい考えですね」とか「なるほど一理ありますね」というように肯定的に受け止めてはいかがでしょうか。
 この時に「おっしゃっていることはよくわかりますが・・・」と言ってしまいますと、相手に対する反論的な、時には挑戦的なニュアンスとして伝わってしまいます。その結果相手は身構えかねませんし、時には感情を害してしまうかもしれません。
 その上で相手の考えを確認しながら、相手の主張の良いところは受け入れ、そうでない部分についてはお互いに意見交換しながら進めるようにしますと双方の理解が深まるでしょう。