高齢者運転免許更新を体験から語る2022年版 2-1 認知機能検査 受付と検査用紙の記入

 

 


 70歳を超えますと運転免許証の更新方法が一般の方法とは異なり、高齢者向けの専用講習を受講しないと免許更新ができなくなって久しくなりました。

 近年、ブレーキとアクセルを踏み違えたり、高速道路を逆走したりと、高齢者による交通事故が急増しています。その防止策の一環として、75歳以上には認知機能検査と講習が3年毎に義務づけられました。

 

 認知症検査に合格する自信がないので、免許を返納しようかと迷っている人、実は私もそうでした。でも、自信を持っていえることは、事前準備をしておけば、心配するほどのことはなさそうです。

 

 しかし、2022年5月13日に改訂法が施行されました。従来とはコンセプトが変わり、どうやら高齢ドライバーを閉め出す方針の様子がうかがえます。

 東京都における75歳以上の高齢者の場合を例に、自分の経験をもとにまとめてみましたので、ご参考にして下さると幸いです。

 

■ これまで

 

 ■1 高齢者の運転免許更新の流れ

  1)認知機能検査の受検

  2)高齢者講習受講

  3)更新手続き

 ■2 認知機能検査とは

 

■2 認知機能検査とは

 認知機能検査とは、記憶力や判断力を測定する検査です。その検査は、「時間の見当識」、「手がかり再生」、「時計描画」という、3つの検査項目で構成されています。30分ほどの検査です。
 

■2-1 認知機能検査 受付と検査用紙の記入

 

 認知機能検査は、「受付から始まる」といわれています。

 ここで減点されたりすることはないと思いますが、受検者自身に言いきかせる効果を上げるために、子供に返ったつもりでてきぱきと対応するとよろしいでしょう。

 

1)受付


 認知機能検査の受付カウンターで書類を書かされます。その中に、受付年月日の記入欄があります。認知機能検査のひとつに、当日の年月日・時間を検査する項目がありますので、ここで、年月日・時間を確認しながら、記載します。

 私が行った教習所では、「令和」に元号が替わって最初の受検者ということもあり、「令和元年」と書くか、「令和1年」「2019年」のどれにするのか、くどく問われました。

 すなわち、検査問題として出ますから、しっかり意識しなさいという、教習所の係官の親切心をからのことです。これなら、認知症が多少進行していても、意識せざるをえないと、思わず笑いがこみ上げてきました。

 免許証の提示(コピーをとられました)や手数料支払いを済ませますと、待合所で待つようにいわれました。あまり大きな教習所ではないことから、一クラス6名の手続きが終わりますと、検査室(教室)に案内されました。

2)認知機能検査検査用紙の記入

 席が指定されますので、名前を呼ばれるまでは待っています。

 机上には、ボールペンが一本置いてありました。筆記具を持ってこない人もいますから、予め準備してくれているようです。その思いやりを嬉しく感じました。

 記入ミスがあったときには、二本線で消して、その上部に書くように注意がありましたので、鉛筆やシャープペンシルでの受検は許されないようです。試験時間が短いですので、消しゴムで消して書き直すよりは、指示された方法の方が早く処理できるかもしれません。

 問題は、すべてプロジェクターで投影され、検査員が説明をしてくれますので、それに合わせて検査が進められます。

 「認知機能検査検査用紙」が配布されます。記入開始の合図が出ましたら記入します。

① 名前
 楷書で、丁寧に書きます。

② 生年月日
 明治、大正、昭和の当該する元号に丸を付けてから、年月日を書きます。西暦で記入して減点になる人もいるそうです。

③ 性別
 「1 男性」「2 女性」というような選択式になっています。当該する性別の番号に丸を付けます。

④ 普段お車の運転状況
 5段階の選択式になっています。週に1回以上から、ほとんど運転しないまで、自分にマッチする番号に丸を付けます。


 指示があるまで、用紙をめくらないようにします。不正行為とみなされ、小さな不正行為であっても、累積されますと退場命令が出されることもあるそうです。意外と高齢者に多いのが、声を出して読んだり、回答したりするそうで、これも不正行為の一環としてみられるようです。

 回答しやすい設問ですので、質問するほどのことはないと思いますが、挙手をして質問をすることができます。ただし、事後の検査項目では、質問が許されないことがありますので、検査員の注意を良く聞くことも必要です。認知症が進行している人の中には、あたり前のことが、あたり前でなくなってしまっているかもしれません。

< 続く >

 

■ もくじ

 

1.高齢者の運転免許更新のながれ

 

2.認知機能検査とは

 

3.認知機能検査の判定

 

4.運転適性検査と座学

 

5.まとめ

 

 

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