■■【経営コンサルタントのトンボの目】 他人を優先し、冷静に対処
経営コンサルタント事務所
B・M・S・21代表 山本 修 先生
日本経営士協会 常務理事 関西支部長
山本先生は、美容サロンを独立開業され、その経験を元にサロン経営者に「商品管理」「顧客管理」「計数管理」を提案し、サロン経営の生産性向上に成果を上げてこられました。近年は中小企業のコンサルタントとしてもご活躍中です。
また「日本経営士協会 常務理事」という重責を担うとともに「関西支部長」としても活躍されておられます。
※筆者詳細情報→ http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/0060.htm
◆ 他人を優先し、冷静に対処 ◆
~ 留学生から見た日本の心 ~
■別府市84カ国3千人の留学生が見たもの
熊本県などの一連の地震では、大分県別府市も震度6弱を記録し負傷者が出たほか、発生直後には数千人が避難所に避難した。同市には、84カ国3千人の留学生が通う立命館アジア太平洋大学(APU)があり、人口当たりの留学生の人数は2.63%(平成27年11月現在)と全国の自治体で最も多いとされている。
この外国から来た留学生たちは、今回の地震やその後の日本人の行動をどのように見たのだろうか。産経新聞の記事より、体験した留学生達の言葉を拾ってみた。
■留学生達は次のように語っている
インドネシア出身で、2年生のナターシャ・タリスカさん(19)は、「母国では、避難所がこんなに早く立ち上がり、ましてや、おにぎりや水が配られることはありません。日本人が落ち着いているのには驚いた」と言っている。
一方、インド系シンガポール人で2年生のサキ・バーランさん(22)は、「地震の激しい揺れで身体が動かなくなり、その場で固まってしまった。地震の多い国だとは聞いていたが、揺れのすざましさは想像も出来なかった」と語る。友人達は避難所に逃げると聞いたが、「日本の建物は丈夫」というイメージがあり、外には出なかった。しかし、翌日になってマンションの壁に亀裂が入っているのを見て、「恐ろしくなって身体が震えた」と言っている。
別府市の担当者、は外国人向けの災害マニュアルを作っているが、地震を経験してまだまだ啓蒙活動と部数が少ないと感じたと言っている。
3年生でインド人のアリ・チャウダリーさん(20)は、市内の下宿先で友人たちと食事をしている最中に、激しい揺れに見舞われた。一時、高台に避難したが、アルバイト先の市内のホテルから、外国人客への通訳として呼び出された。そこで宿泊客の安全を守るために、丁寧に対応する従業員や、普段は受付業務を行わない社長がフロントに立つ姿を目にして驚いた。
「自分の命を守りたいと思っている筈なのに、まずお客様の命を優先している日本人に感動した。」
アリさんのフェイスブックでも、「自分に任された仕事を優先させる。日本人とほかの国との違いがよくわかった」と言っている。アリさんの日記帳には友達や他の留学生達の声が書き込まれていた。
■アリさんが見つけた日本人の民族性
アリさんは、第二次大戦で焼け野原となった日本が、復興を成し遂げた理由を調べに来日した。今回の経験で、その答えを見つけたと言っている。
「日本は、逆境に負けない国だ、その理由は、どんな問題があっても、自分より他人を優先する日本人の民族性」なんだと。
産経新聞 4月20日夕刊掲載記事より
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