■■【経済の読み方】 2013年 4月下旬を時系列的に見る
時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。
◆ 厚生年金基金廃止で、老後が危ない 4/9 2013/04/30
まだ若いサラリーマンにとって、老後年金や年金基金で生活できるのかと心配されている方も多いのではないでしょうか。若い人だけではなく、年金受給者にも影響があるのです。
NHKのテレビ番組で、厚生年金基金について藤野優子解説委員が解説していましたので、エッセンスを紹介しておきます。
第1回 厚生年金基金とは
第2回 厚生年金基金廃止による影響
第3回 なぜ厚生年金基金が廃止されるのか
◇4 厚生年金基金破綻の損害を最小限度の押さえる
厚生年金の原資までが、リーマンショックで少なくなってしまったために、厚生年金基金が廃止される運命になることが理解できたと思います。
厚生年金制度が崩壊しては、社会的な影響は甚大です。
当然、政府として、この問題を放置できません。厚生年金の損失がこれ以上広がらないうちに、早く廃止して、深刻な問題にならないうちに何とかしようということで、廃止されるのです。
とにかく、3階部分の崩壊には目をつむり、2階部分の壊れたところを早急に修復しようということです。
まずは、基金として運用に失敗した企業に損失を返済してもらいます。
【今後の掲載予定】
第5回 厚生年金基金はどうしても廃止しなければならないのか
第6回 厚生年金基金はすぐに廃止されるのか?
第7回 あなたの厚生年金基金はどうか?
第8回 あなたの厚生年金基金が存続できるかどうかを知る方法
最終回 政府は最善な善後策を早急に
◆ 厚生年金基金廃止で、老後が危ない 3/9 2013/04/29
まだ若いサラリーマンにとって、老後年金や年金基金で生活できるのかと心配されている方も多いのではないでしょうか。若い人だけではなく、年金受給者にも影響があるのです。
NHKのテレビ番組で、厚生年金基金について藤野優子解説委員が解説していましたので、エッセンスを紹介しておきます。
第1回 厚生年金基金とは
第2回 厚生年金基金廃止による影響
◇3 なぜ厚生年金基金が廃止されるのか
厚生年金基金の加入者と受給者の9割、約650万人に影響が出るのに、なぜ厚生年金基金制度が廃止されるのでしょうか。
その原因は、厚生年金基金の財政が悪化していて、公的な厚生年金にまで悪影響が出ているからなのです。
なぜ厚生年金にまで影響が出ているのかかといいますと、その構造にあります。厚生年金基金というのは、投資などに資金運用して、そこから利益を上げているのです。ところが、厚生年金基金用の原資だけでは、運用しても充分な金額になりません。
そこで、厚生年金基金として源泉徴収された原資だけではなく、厚生年金の原資の一部が、前者に上乗せされて「運用」されているのです。この仕組みは世界に例がない、日本独自の特殊な仕組みといえます。
景気が良ければ資金運用もうまくいきます。ところがバブル崩壊で状況が大きく変わってしまったのです。運用環境が悪いですから、利益どころか損失が続発してしまったのです。その結果、基金の原資が底割れしただけではなく、厚生年金の部分にまで、損失の影響が出てきてしまっているのです。
◆ 厚生年金基金廃止で、老後が危ない 2/9 2013/04/28
まだ若いサラリーマンにとって、老後年金や年金基金で生活できるのかと心配されている方も多いのではないでしょうか。
NHKのテレビ番組で、厚生年金基金について藤野優子解説委員が解説していましたので、エッセンスを紹介しておきます。
第1回 厚生年金基金とは
◇2 厚生年金基金廃止による影響
すでに年金を受け取っている、いわゆる年金生活者の場合から、廃止されたときの影響を見てみましょう。
すでに年金を受給している人の三階部分は、サラリーマン寺大の年収等によっても異なりますが、平均すると1か月に6000円程度が厚生年金に上乗せされています。すなわち、月額で収入が、6000円少なくなるという計算です。
現在現役のサラリーマンの場合にはどうなるでしょうか。
3階建ての年金の、3階部分に相当する厚生年金基金が廃止されるので、年期儒教年齢に達した場合には、この部分が支給されなくなります。上乗せ部分がなくなるだけではなく、これまでの掛け金が無駄になってしまいます。
その対象となる人の数は、厚生年金基金の加入者と受給者の9割、約650万人に影響が出るのです。あなたも、その対象者になっている可能性があるのです。
◆ 厚生年金基金廃止で、老後が危ない 1/9 2013/04/27
まだ若いサラリーマンにとって、老後年金や年金基金で生活できるのかと心配されている方も多いのではないでしょうか。
NHKのテレビ番組で、厚生年金基金について藤野優子解説委員が解説していましたので、エッセンスを紹介しておきます。
◇1 厚生年金基金とは
ご存知の方も多いと思いますが、政府は、財政悪化が問題になっている厚生年金基金の多くを廃止する方向です。
厚生年金基金は、企業が独自に運用して、厚生年金に上乗せして支給している企業年金のひとつです。任意加入なので、加入されていない人も多いと思います。
年金というのは、3階建てになっています。一階部分は、基礎年金といって、国民年金に相当します。2階部分が厚生年金で、企業と受益者(サラリーマン)が原資となるお金を50%ずつ、給与支給日に天引きされて積み立てられています。3階部分が、厚生年金基金です。
大企業は企業単独で運営していますが、昨今では、中小企業が単独ではなく、数十社が集まってひとつの基金を運営しているところが多くなっていて、いわゆる公的な年金とは性格の違うものです。
◆ 経済同友会が政策提言強化 2013/04/26
経済同友会の長谷川代表幹事が、就任2期目に入りました。NHKなどのインタビューに対し、経済同友会が求める規制改革などを実現するため、政策提言の能力を強化する方針を示しました。
その実現のために、大阪大学の八田達夫招聘教授をトップに据えたシンクタンクを内部に設置する方針です。
経済同友会は現在、政府の経済財政諮問会議や産業競争力会議などのメンバーに経営者を送り出しています。これらの会議を通じて経済同友会が求める規制緩和や成長戦略の実現を、出席するメンバーが、経済同友会での活動と整合性をもたせることで、主張を明確にしようと言うことです。
因みに、経済同友会とはどのような団体なのかを、同会のWebサイトから紹介しておきます。
公益社団法人経済同友会は、終戦直後の昭和21年、日本経済の堅実な再建のため、当時の新進気鋭の中堅企業人有志83名が結集して誕生しました。以来65年以上にわたり、一貫して、より良い経済社会の実現や国民生活の充実のための諸課題に、率先して取り組んでいます。 .
企業経営者が個人として参加し、自由社会における経済社会の牽引役であるという自覚と連帯の下に、一企業や特定業種の利害を超えた幅広い先見的な視野から、変転きわまりない国内外の経済社会の諸問題について考え、議論していくところが、経済同友会最大の特色です。
◆ セキュリティ対策情報のお知らせ 2013/04/25
「 どうして偽セキュリティ対策ソフトがインストールされるの? 」
~ 基本的な対策を知って、慎重にネットサーフィンしよう ~
“ウイルスに感染している”、“ハードディスク内にエラーが見つかりました”といった偽の警告画面を表示し、それらを解決するためとして有償版製品の購入を迫る、「偽セキュリティ対策ソフト」型ウイルスの相談・届出が、引き続き多く寄せられています。
このようなウイルスに感染すると、ブラウザなどのプログラムが正常に動作しなくなったり、ファイルが見えなくなったりするケースがあるようです。IPAのWebサイトでは、感染させられるまでの手口を解説し、対策について説明しています。
詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2013/04outline.html
出典: e-中小企業ネットマガジン
◆ 就活のルールを変更して教育充実 2013/04/24
大学生の就職率が低迷している中で、学生さん達の心労は大変なことだろうと推察します。
一方で、大学生活の大半を就活で過ごしてきた新入社員を受け入れる企業側も、その原石を磨き上げなければならないエネルギーは相当大きなモノであることは、経営コンサルタントとしては目の当たりに見てきています。
そのような中、ようやく問題解決に官民で乗り出すことになりました。
安倍総理大臣は先週、経済3団体のトップと会談、それを受け、下村文部科学大臣は、国公私立大学の代表者らと会談しました。その場で、キャリア教育の充実や、海外留学の支援態勢の整備に取り組むよう要請しました。
会社説明会などを3年生の3月に、採用選考活動を4年生の8月に遅らせる方向です。
遅きに失すると言われるほど、これまで問題視されていたことに手がつけられてきていませんでした。また、これでは根本的な問題解決になっていません。
本来授業がある時期には勉強をし、就活期間は極端に圧縮するなどの大胆な発想が必要でしょう。
◆ 値上げは今後も続くのか? 6/6 2013/04/23
エネルギー関係、食品、日用品、高級ブランド品など、幅広い分野で値上げのニュースが、相次いでいます。NHKの番組で「相次ぐ値上げ 今後は?」というタイトルで今井純子解説委員のお話に皆さんも関心があるのではないでしょうか。
◇第1回目 電力値上げ
◇第2回目 食料品の値上がり
◇第3回目 いつまで値上げが続くのか?
◇第4回目 アベノミクスで浮かれた物価上昇
◇第5回目 値上げと収入停滞の板挟み
◇6 善循環が日本を活気づける
前回、仕入れコストが上がっても、小売価格に転嫁できない旨をお話しましたが、これは、中小製造業でも言えます。原材料が上がっても、親会社や関連企業にそのまま販売価格に転嫁できないのです。
このように、しわ寄せは、企業にきます。大手はまだいいとしても、体力のない中小、零細の企業にとっては、非常に厳しい状況です。
仕入価格が増えているだけでなく、電気代やガソリン代も上がっています。運送費の負担も増えています。今後、値上げができなければ、経営が一段と厳しくなる心配もあります。
暗いニュースばかりですが、明るい兆しがないわけではありません。
今年の春闘では、一部、賃金やボーナスを増やす企業がでてきました。その動きを、さらに広げていくしかありません。また、円安で、潤う企業もあります。
輸出企業では、円安のメリットを大きく得られます。
例えば海外で1億ドル利益が出たとします。一ドル80円が100円になっただけで、日本円に換算した利益が、80億円から、100億円に増えます。
海外旅行を中心とする旅行業界も、代金が割り増しになり、日本人が海外へ行きづらくなります。逆に、海外の旅行者が日本にくるには、代金が割安になります。
海外からの旅行客が増えれば、ホテルや旅館だけでなく、そこで食べるものをつくる農家や、移動のための交通、おみやげものをつくる工場や、売るお店など、幅広い恩恵があります。
このように円安メリットを受ける業界が、いち早く業績回復に繋がるとアベノミクス理論のように善循環が始まります。
このような起業や業界が、まず賃金や雇用を増やし、おカネが国内に回るようになると善循環してきます。それにより物価が多少上がっても、家計は耐えられます。賃金・そして雇用をいかに増やせるかが、景気回復を支えるカギになると思います。
悪い状況がいつまでも続かないようにするのが、政府の仕事であり、われわれ経営コンサルタントも、企業のグローバル展開の支援をしていく必要があります。 <完>
◆ 値上げは今後も続くのか? 5/6 2013/04/22
エネルギー関係、食品、日用品、高級ブランド品など、幅広い分野で値上げのニュースが、相次いでいます。NHKの番組で「相次ぐ値上げ 今後は?」というタイトルで今井純子解説委員のお話に皆さんも関心があるのではないでしょうか。
◇第1回目 電力値上げ
◇第2回目 食料品の値上がり
◇第3回目 いつまで値上げが続くのか?
◇第4回目 アベノミクスで浮かれた物価上昇
◇5 値上げと収入停滞の板挟み
日本は、貿易黒字国というイメージがありますが、今やその構造は大きく変わり、構造的に貿易赤字国になっています。輸入額の方が、輸出額より大幅に多いで、円安による影響は大きいのです。
輸入価格が上がりますと、上がった分、それが価格に転嫁され、値上げとなると痛いです。
ところが、現実には、全国展開のスーパーマーケットのような大手でさえ、仕入れ価格が上がっても、値上げできないという悲鳴が聞こえてきます。
では、なぜ仕入が上がっても、小売価格への転嫁が難しいのでしょうか?
答えは、前回お話したとおりです。
アベノミクスの影響から株高で、資産が潤っている一部の人を除くと、多くの消費者は、まだ収入が増えているわけではありません。昨年冬のボーナスも、4年連続の減少でした。
一方で、社会保障費の負担や復興増税などの負担は増えています。電気代も上がっている。ということで、日用品については、節約志向が続いているからです。大手スーパーや量販店などの間では、一部の商品の値下げに踏み切ったり、割安なプライベート商品を増やしたりする動きさえ、みられる状況で、物価は、まだ下がり続けています。
◆ 値上げは今後も続くのか? 4/6 2013/04/21
エネルギー関係、食品、日用品、高級ブランド品など、幅広い分野で値上げのニュースが、相次いでいます。NHKの番組で「相次ぐ値上げ 今後は?」というタイトルで今井純子解説委員のお話に皆さんも関心があるのではないでしょうか。
◇第1回目 電力値上げ
◇第2回目 食料品の値上がり
◇第3回目 いつまで値上げが続くのか?
◇4 アベノミクスで浮かれた物価上昇
円安については、海外からも批判の声が出てきています。デフレ脱却を主張していたアメリカでも、ベージュブックに円安誘導という厳しい指摘が出てきました。
これらのことを勘案しますと、そろそろ円安も調整が必要となってきたと考えます。
私は為替の専門家ではないのでキチンとした意見を持てませんが、輸出入関係者の利害分岐点は1ドル=100円前後のような気がします。
少々脱線をしますが、私がアメリカにいた1970年代前半のころの話です。それほど多くはありませんが、アメリカ国内でも日本食料品が手に入り始めました。そのころの換算レートが1ドル=100円でした。日本で1000円の物がアメリカでは10ドルで手に入りました。
その時に感じたのは、1ドル=100円というのは換算が簡単であり、デノミもしやすいと個人的には思いました。
さて、話を修正し、値上げの話に戻しましょう。値上げは、円安以外の要因もあります。実は、これは私が安倍総理-黒田総裁の2%ターゲットで最も懸念をすることでもあります。
おそらく夏ごろから、本格的な輸入品の値上げラッシュとなると思います。これが大豆やトウモロコシの輸入価格としても顕著に表れてくるでしょう。それを食べる家畜等の肉類・乳製品類が、値上がりしていく可能性もあります。
値上げがあちらこちらで起こると、消費者マインドが麻痺してきて、便乗値上げをしやすくしてしまいます。
政府は、便乗値上げをチェックすると言っても、全てに目が届くわけではなく、どうしてもその傾向が出て来るでしょう。
一方で、庶民の給与や所得は急には上昇しません。我々のような職業では、顧問契約料を簡単に上げることはできないし、年金生活者は、金額が変わらないどころか、さげられてしまいます。
消費者マインドは、ムード的には高まってきているようですが、一方で、現実問題としては、財布の中は厳しい状態がしばらく続くでしょう。
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