最近では、ユーチューバー税理士が増えてきました。
私はまだまだユーチューバーと名乗るほどではありませんが
そのユーチューブを見ていて興味深いことがありました。
そのユーチューバー税理士は、税務調査での是認率が7割ほどだと言うのです。
是認とは：申告内容に問題がなく修正等すべき事項がないこと
税務調査官は何かしらミスや隠していることがあるだろうと調査に入りますが、指摘事項がない、税務署も認める素晴らしい申告書だということです・・・税務署にとって素晴らしい、ということかもしれませんが
この先生は修正申告になる場合も、ちょっとしたミス程度だそうです。
是認率は2割ほどと言われていますし、優秀な税理士といえそうですね。
納税者にとって、税務調査は問題にならず、すんなり終わってほしいことでしょう。
そのため、このような税理士に頼みたいと思うことでしょう。
私もできるだけお客さんが困らないように、普段から私的なものを経費にしないように口を酸っぱくして言っています。
※それが理由で契約解除になることもあります。
ただ、経費になるものと、私的なものの線引きが難しい時ってあります。
なので、私の場合は、領収書に使途用途のメモ書きをするようにお願いしています。
※自社で帳簿作成する場合は、帳簿への記載も可。
特に飲食と私的と思われる物品の購入。
この2点は税務調査でよく問題になります。
なので、これらのメモ書きは必ず行うように言っています。
具体的には、下記の通りです。
飲食：目的（接待、打合せ、社内懇親会など）、参加者名、参加人数
※少し難しい話になりますが、税務上の交際費から除くためにも必要です。
私的と疑われそうな物品の購入：贈答先名、贈答（手土産、中元歳暮など）である旨
※私的と思われるものが経費になるとしたら贈答が一般的です。
もちろん、他の経費についても、例えば郵送ならどこに何を送ったのかなど、全てメモ書きすることをお願いしています。
やらない人もいますけどね。
ただ、強く言いません。
それで損害を受けるのは、お客さんご自身だから。
※しかし、あるお客さんが適切に行っていないことで、税理士である私の指導不足が疑われ、他の関与先にも税務調査が入りやすくなることも考えられるため、明らかに私的と思われるもので、メモ書きしていない、何度言ってもやってくれない場合は、契約解除しています。
そういうこともあり、うちのお客さんも税務調査でたいした問題にはなっていません。
写真AC
ところで、このユーチューバー税理士さん、気になることを言っていました。
ショッピングセンターの領収書があったら弾く
ショッピングセンター＝私的
との考えなんでしょうね。
これ、どうなの？と思いました。
対税務署なら問題にはなりません。
しかし、対納税者（お客様）なら問題になるかもしれません。
本当は経費にもかかわらず除いてしまうと、その分所得が増え、納税額が増すためです。
店名や購入した品物だけでは一概に判断できません。
なので、私は大前提として、事業に関係する領収書等を用意するように、そして、使途用途のメモ書きをするように何度も言っているのです。
前述の通りやらない人もいますが、それはお客様の責任ですから、税理士の責任にはなりません。
しかし、提出されたものをお客さんの断りなく勝手に弾いたら、お客さんが余計に税金を納めることになるため、その税理士の対応を問題にするかもしれません。
まとめます。
必ずしも、是認率が高い税理士が良いとは限らない、ということです。
あなたがやるべきことは、依頼する税理士が、勝手に私的と判断して、経費から除外することはないかどうかの確認です。