今日は役場の福祉保険課に行ってきました。
私は脳障害があるため、更新の手続きや、
診断書をいつ出さなければならないか、
また、自立支援の手続きもあり、なかなか一度に同じ場所で済む様に行かず、かなり繰り返していますが、なかなか覚える事が出来ません。
脳障害者には、マネージャーの母親が居なければ、全く動きが取れません。

旦那さんに頼めば?
きっとこう言う方もいらっしゃると思います。
しかし、夫は障害者手帳、年金、全てお願いして頼んだのですが、
お前は年金もらえないって言ってたよ。

とだけ言うのでした。
しかし、私よりも障害等級が低い方でも年金を頂いていた事実もあり、何故だろう?
ずっとそう思っていました。

私は脳障害者なのでもちろん何を聞いても頭の中に記憶として留めておくことが出来ません。
よほど印象に残らないとスーッと消えてゆきます。

ケアマネージャーに相談した時も、何を言われているのかさっぱりわかりませんでしたが、
とにかく、あなたはお金なんてもらえないよ!
そう言われ追い払われました。

しかしです。
ある時ケアマネージャーが病気治療のために代わりに来てくれたケアマネージャーが、
こんな私の話を一から聞いてくれたのです。
そして分かったことが、
療養しているケアマネージャーの怠慢で
私の障害者年金の手続きをするのが億劫で追い払われただけだったと知りました。

代理のケアマネージャーは、
なんてひどい、こんなに困っていたのに。
私にまかせてください、逐一持ち物からお教えしますので、先生からの診断書を持って役場に行ってください。

そう言ってくれました。
お陰さまで、障害者年金を頂くことが出来たのです。そして役場の福祉保険課の係のベテランの女性職員のなんと丁寧な優しい説明に本当に有り難いと感謝しました。

しかし、役場ですから人事異動があります。
その時も穏やかな男性職員が担当になり毎度福祉保険課には、穏やかで、急がせたり、軽口を叩くような職員は配属されないんだなと思っていました。
しかし、今回の移動では、若い男性職員が担当になり、まるでやっつけ仕事の様に、説明も理解しないうちにさっさと進んでゆき、メモを取る暇もありません。
それを見かねた前任の男性が、若い職員に耳元でささやきかけていました。
『もっとゆっくり、ひとつづつ事を進めて下さい。』

私は感激しました。課を移ってからも、福祉保険課窓口に現れた、去年の障害者。
困っている。
テンパっている。
そう思って声をかけてくれている。

あぁ、この方の前任の職員もそうでした。
若い方が悪いのではなくて、
健常者しか、役場には来るわけがない。
きっとそう思っていたと思います。
自分で手続きに来れない人ばかりで、
代筆者が来るものだと思っていたと感じます。

しかし、ベテランは違います。
健常者の見た目で、障害者として苦しんでいる
「高次脳機能障害」
という厄介な障害の事まで知り尽くしていた。
私はそこに驚き、勉強を重ねている職員に驚きました。

仕事の持ち場のプロになるためには広く学ぶことが必要なのですが、いかに窓口にいらしたこの町の住人にケアできるか、力になってくれるか、
法律もうろ覚えなわたしには、福祉保険課の職員が、弁護士のように感じます。

今、私が頼れるのは福祉保険課の皆さんと、ドクターと、母親だけです。
ここで夫と言いたいところですが、
・・・察してください。

と、言う訳で、家族も手を差し伸べてくれなくても、助けてくれた人がいた。
私はそのことに深く、深く、感謝しています。
きっと皆さんの周りにも、あなたを手助けしてくれた人がいるでしょう。
きっとあなたも感謝をしているでしょう。
私達障がい者は一人で生きるには不足している事がたくさんあります。
だから健常なみなさんも、福祉保健課に相談しに来た人を見たときに、色眼鏡で見ないであげてください。みんな精一杯のところで綱渡りをしているのです。福祉課はそこからすくい上げてくれる所です。

いつ、お世話になるか、もうお世話になっているか、とにかくここは  
       すごい課です。