『そして、君のいない九月がくる』 天沢 夏月 | たまらなく孤独で、熱い街

『そして、君のいない九月がくる』 天沢 夏月

そして、君のいない九月がくる (メディアワークス文庫)

そして、君のいない九月がくる

著者・後書:天沢 夏月

(アスキー・メディアワークス文庫)

初版:2015年10月24日

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タイトルに惹かれて購入したのだが、一言で済ませば「呆れた」。

超常現象が二つでてくるのだが、最初の幽霊だか残留思念だかは、話の展開に必要とあらば仕方ないが、終盤のアレは話にならん。

こんなんが簡単にできるなら、そこらじゅうアレだらけになるではないか。

それよりさらに酷いのは、怪我もして動けない子を山に残して助けを求めに戻った幽霊だか残留思念だかは、自分の姿も見え話も聞こえる人を見つけたなら、なにはともあれ全身全霊を傾けて緊急の救助を要請するのじゃないのか。

チンタラと徒歩で戻って怪我をしてから何日経って山へ着いたのだろう。

水と食料があればいいてもんじゃない、排せつのこともあるし血や体臭により山の動物や虫がやってこないとも限らないし、ひっかかってるとこから落ちるかもしれないし。

いっそ、第三の超常現象で彼女の周りだけ時間が止まっていたことにすれば、まだマシだったかも。