2024 レパードS(逃げ馬を狙え!) | 競馬解読教室

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 これまで行われた全15回のレパードSの①~③着馬の計45の脚質は、逃げ:8頭、先行:22頭、差し:12頭、追込:3頭である。最も多い決まり手は「先行」であり、過去15年で22頭/45頭(49%)が馬券になっている。しかしながら、出走頭数との比率で考えれば、実質的に、レパードSで最も好走確率が高いのは先行馬ではなく、むしろ、逃げ馬である。なぜならば、すべてのレースについて、「先行」馬は出走馬の約1/3も存在するのに対し、基本的に、「逃げ」馬は各レースに1頭しか存在しないからである(※今年のレパードSが15頭立てなら、逃げ馬は1頭、先行馬は5頭、中団馬は5頭、後方馬は5頭)。そう考えると、レパードSの予想に当たっては、先ずは8/15の確率で馬券対象になっている逃げ馬に注目する必要があるだろう。

 

 ここで重要なポイントは、どういう展開で逃げ馬は残り(8回)?、どういう展開で逃げ馬は消えている(7回)?のかということ。ソコを見極められれば、予想の精度はグンと高くなるはずだ。そこで、このレースにおける逃げ馬のパフォーマンスを調べるために、まずは過去15年のこのレースの勝ち時計、前中後3Fのラップ、①~③着馬の決まり手を確認しておくと、結果は以下のとおりある。

2023年 ライオットガール

1.50.8 (35.7=37.5=37.6) 先行・先行・逃げ

 

2022年 カフジオクタゴン

1.51.9 (35.4=38.1=38.4) 差し・先行・差し

 

2021年 メイショウハナミチ

1.51.3 (35.9=38.1=37.3) 先行・先行・逃げ

 

2020年 ケンシンコウ(不良)

1.49.2 (35.7=36.9=36.6) 逃げ・差し・先行

 

2019年 ハヤヤッコ

1.51.3 (34.6=38.1=38.6) 差し・先行・差し

 

2018年 グリム

1.52.0 (36.6=37.6=37.8) 逃げ・差し・差し

 

2017年 ローズキングダム

1.52.9 (36.1=38.4=38.4) 差し・逃げ・先行

 

2016年 グレンツェント

1.50.6 (35.6=37.7=37.3) 先行・逃げ・差し

 

2015年 クロスクリーガー

1.51.9 (35.7=38.3=37.9) 先行・先行・追込

 

2014年 アジアエクスプレス(稍重)

1.50.4 (36.0=38.6=35.8) 先行・逃げ・追込

 

2013年 インカンテーション(稍重)

1.50.3 (35.7=37.6=37.0) 先行・逃げ・先行

 

2012年 ホッコータルマエ

1.51.8 (35.6=38.4=37.8) 先行・差し・追込

 

2011年 ボレアス(稍重)

1.52.0 (35.3=39.3-37.4) 差し・先行・先行

 

2010年 ミラクルレジェンド 

1.51.8 (35.4=37.9=38.5) 差し・先行・先行

 

2009年 トランセンド

1.49.5 (35.7=36.4=37.4) 先行・先行・先行

 

 

 上記の過去15年のレース結果から指摘できることは次の3つ。

(1)テンの3Fが36秒台のSペースになれば、逃げ馬は必ず馬券対象になる(連対の確率3/3。2018年、2017年、2014年)。

(2)テンの3Fが34秒台のHペースになれば、逃げ馬は馬券対象になれない(2019年)。

(3)テンの3Fが35秒台のMペースになった場合、逃げ馬が馬券対象に残れるか否かは、中盤3Fが36秒台37秒台の厳しいペース(4回)になるか、それとも38秒台39秒台の緩いペース(5回)になるかが分かれ目。上記からわかることは、中盤が厳しいペースになれば逃げ馬は残りやすい(該当4回であり、内訳は2023年③着、2020年①着、2016年②着、2013年②着)のに対し、逆に緩いペースになれば逃げ馬は消えやすい(該当5回であり、内訳は2021年は③着のみ)ということ

 

 上記結果は非常に興味深い。通常、競馬では、Sペースは逃げ・先行馬に有利で、Hペースは差し・追い込み馬に有利と信じられている。しかし、道中のペース、特に中盤のペースが一定程度以上に速くなると、中団に待機している馬は道中でなし崩し的に脚を使ってしまうため、最後の直線で差す脚をなくしてしまう。こういうレースでは、結果を見ると、差し馬は凡走(差し脚不発)するケースが多いということ。逆に言えば、レパードSでは、Hペースの方が逃げ・先行馬にとってはむしろ有利となる。この点は、レースの流れや展開を読んで予想をする上で、重要なポイントの一つになる。

 

 翻って今年の出走予定馬に目をやると、逃げ候補はブルーサン、ロジアデレードの2頭だろう。今年は前記4頭の逃げ馬候補以外にも先行馬が多数おり、今年のレパードSのテンの3Fは速くなる、すなわち35秒台になる可能性が高いだろう。問題は中盤3F!。ここが厳しいペースになるのか(36秒台~37秒台)?、それとも緩いペースになるのか(38秒台~39秒台)?それによって狙うべき馬の脚質(逃げ馬か?or差し馬か?)が決まって来るからである。今年は逃げ候補のブルーサンとロジアデレードがともに外枠を引いて、外からハナを取りに行くと思われるので、1角までに簡単には隊列が決まらない公算が高い。このレースは強力な先行馬が多数揃っている組み合わせだけに、道中でも逃げ馬へのプレッシャーが甘くなる可能性は低く、中盤も厳しくなると予想したい。前記のとおり、過去の傾向から言っても、このレースで前半・中盤ともに速くなるときは逃げ・先行馬に有利、差し・追い込み馬に不利となる。以上を纏めると、テンの3Fが35秒台で流れ、中盤3Fも3637秒台で流れるとすれば、追走に脚を使わざるを得ない差し・追い込み馬は、末脚不発に終わる可能性が高い。そういう流れのレパードSでは逃げ馬を重視するべきであるし、今年の軸馬は逃げ・先行馬の中から選ぶべきだと思う。

 

 

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