今年の毎日王冠は10頭立て。GIの前哨戦としては、やや寂しい頭数であり、もう一つ、物足りないメンバー構成になった。近年、有力馬はステップレースを使わずに天皇賞秋に直行するケースが増えているので、今後もこういうケースは増えていくことになるだろう。
直近の過去10年の毎日王冠は、毎年、ほぼ同じパターンで決着している。すなわち、①~③着は、メンバー中上がり3Fの第一位~第三位馬に、逃げ馬又は先行馬が一頭或いは二頭加わるパターンなのである。過去10年の①~③着馬30頭中、例外は「差し馬なのに上りの遅かった」2017年のリアルスティール、2015年のディサイファとイスラボニータの3頭のみ。基本的に、この手の上りの遅い差し馬は毎日王冠では殆ど来ないので、軽視しても構わない。
2021
①シュネルマイスター 上り第一位
②ダノンキングリー 上り第三位
③ポタジェ 先行馬
2020
①サリオス 上り第一位
②ダイワキャグニー 先行馬
③サンレイポケット 上り第三位
2019
①ダノンキングリー 上り第一位
②アエロリット 逃げ馬
③インディチャンプ 先行馬
2018
①アエロリット 逃げ馬
②ステルヴィオ 上り第一位
③キセキ 先行馬
2017
①リアルスティール 差し馬
②サトノアラジン 上り第一位
③グレーターロンドン 上り第一位
2016
①ルージュバック 上り第一位
②アンビシャス 上り第二位
③ヒストリカル 上り第二位
2015
①エイシンヒカリ 逃げ馬
②ディサイファ 差し馬
③イスラボニータ 差し馬
2014
①エアソミュール 上り第三位
②サンレイレーザー 逃げ馬
③スピルバーグ 上り第二位
2013
①エイシンフラッシュ 上り第三位
②ジャスタウェイ 上り第一位
③クラレント 逃げ馬
2012
①カレンブラックヒル 先行馬
②ジャスタウェイ 上り第一位
③タッチミーノット 上り第二位
以上から、毎日王冠の予想に必要な作業は次の三点である。すなわち(1)これまでの実績や東京コースとの相性等を参考にして上がり第一位~第三位(33秒前半)を記録しそうな差し・追い込み馬を探す、(2)逃げ馬を特定する、(3)数頭いそうな先行馬の中から、最も可能性のある馬を選ぶ、ということ。中でも、軸に推奨したいのは、過去10年で{5・3・1・2}という好成績を残している上り最速馬(注:上り最速馬が2頭いた年があるため、全11頭が対象。)。今年の毎日王冠で上り最速をマークしそうな馬から、逃げ馬、先行馬、上り第二位、上り第三位馬をヒモに選びたい。