とある本に登場する糞虫たち…
昆虫関係の書籍をよーくご覧の方は…なんとなく、並び順でピンとくるでしょうか。

Kheper festivus

Cirellium bacchus

Deltochilum sp.


Kheper aegyptiorum

Eucranium sp.

Pachysoma rodriguesi

Drepanopodus proximus

Aulacopris maximus


正解は…

書籍、『とんでもない甲虫』にでてくるタマオシコガネたちでした。
(属止まりで、種まで揃えられていないものもありますが)

フンコロガシはなぜ糞を丸めるのか?|とんでもない甲虫|福井敬貴/丸山宗利とげとげ、もふもふ、まんまる、くしひげ、くびなが……。昆虫の概念がひっくり返る、279種のおかしな甲虫を厳選したビジュアルブック『とんでもない甲虫』(丸山宗利・福井敬貴著)が好評発売中!今回は本書より「太陽神とされた甲虫 フンコロガシ」をご紹介します。動物の糞をせっせと丸める愛らしい虫として有名ですが、なんのために糞を丸…リンクwww.gentosha.jp


長らく憧れていたPachysoma rodriguesiも載っています。

で最後のこの種…


ゴウシュウタマオシコガネ Aulacopris maximus、オーストラリアに分布する糞虫です。
先のインセクトフェアで入手しました。

少し調べると、どうも成虫はフンではなく菌類を食べる…ような事が書かれています。
一方、幼虫は「成虫が作るコウモリのフンを固めた糞塊」を食べるのだとか。ホンマかいな。
さらに、実際に現地で観察したという方は、木の幹につく本種を採集したとか。

先の書籍にもあるように、南部鉄器のような風貌に、独特の形をした前脚が特徴です。
さらに、本種が属するAulacoprisは、南米のDeltochilumや、アフリカのChalconotus(Anachalcosは本属のシノニム)と同じくCanthoniniに分類されます。
ゴンドワナ大陸であった時代に、共通祖先が生まれたのだろうか…と、先史時代のロマンを感じます。

確かに風貌もとんでもない甲虫ですが、お値段もとんでもない甲虫でした…笑
高値踏み感もありましたが、「珍種に相場もヘッタクレも無いやろ」と思いますし、入手のチャンスがあれば、(多少無理してでも)逃しちゃならん…というのが、この5年くらい標本集めをやって分かった教訓です。