購入して届く標本の中には、同定が誤っているのでは?というものもちらほら。

大体届いた時には分かるのですが、中には知識が乏しい時期に購入して、そのままになっているものが。

年末に確認し直すと、出てきました。



Coprophanaeus jasius
→Coprophanaeus cyanescens
アルゼンチン、ミシオネス州産の標本。
同定ラベルにもjasiusと書かれていますが、jasiusはアマゾン川流域に分布する種のようで、それを信じるならば全く分布域から外れています。新たにパラグアイ産の標本も買いましたが、そちらもやはりcyanescensでしょう。


Coprophanaeus gamezi
→Coprophanaeus telamon
ペルー産の標本。そもそも胸部の形がgameziのそれとは明らかに異なります。何故見過ごしていたんでしょう…?
ちなみに、同所でもう一度、ベネズエラ産のgameziを買いましたが、次もtelamonの亜種nevinsoni(Coprophanaeus corythusのシノニムとされている?)が届きました。どうやらメキシコの研究者が同定した標本のようですが、胸部の形が図説に図示されている標本と明らかに異なりました。


そんなこんなで、なかなか手持ちの種数が増えないCoprophanaeusでした。