今日は、ニジダイコクコガネの中でも人気の高いインペラトールについて…

ニジダイコクコガネといえば本種という方も多いのでは?と思いますが、属はデーモンやメキシカヌスが属するPhanaeusではなくSulcophanaeusです。

本種は色彩変化の幅が広いのですが…最近特にニジダイコクコガネは人気が高いので、なかなか集まりません。
現在、手元には4パターンがあります。



サルタ州産。

よく見る通常色タイプです。
よく見る、なんてバッサリ言ってますが、こと色彩という点では他のニジダイコクコガネに類を見ない、とんでもない配色の種ですよね。AIに「美しくて格好良い甲虫」を描かせたらこうなりそうな。
メスも同産地。一般的な個体より、少し前胸の黒が広いかもしれません。


サン・ルイス州産。サルタ州より南の方にあります(超適当)

前胸と上翅端が濃赤になるタイプ。そう多くないと思います。
次の次に紹介する亜種alticollisとされる地域個体群に似ていますが、得られた場所は全く異なり、基亜種の分布域とされる場所です。
1つ北側の行政区ラ・リオハ州からは、別亜種のobscurusが記載されていて、前胸の緑色が強いこと、上翅が濃い青色であることが特徴のようですが、原記載文を読んでないので…




1つ目に挙げた個体と同じサルタ州産(得られた場所は違います)。

前胸の黒が広く、上翅が濃い青色の個体。
これを見てしまうと、いよいよワケが分からなくなりますが、個体変異の範疇でしょう。



亜種alticollisとされるボリビア産の個体。
タイプ産地のコチャバンバ県産。
ボリビアとアルゼンチンのサンタフェ州が亜種alticollisの分布域とされているようです。サンタフェはボリビアから随分離れてますけどね…
前胸はややくすんだ濃赤、上翅のV字部は緑色です。


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とまあ、4産地を載せました。
本当に体色の個体変異が幅広く、産地間の変異や亜種については、図説の分布図に則って判断するしか無いですが、記されている特徴からはみ出す個体もちらほら。

色彩変異の広さで言えば、多分ニジダイコクコガネ族 Phanaeiniの中でもトップクラスだと思います。
これからも面白い色の個体がいたら集めていきます。