エドモン・コトー | 宇都宮の書道教室【啓桜書道教室】

宇都宮の書道教室【啓桜書道教室】

公式サイト
http://onozaki-keita.com/


今日はこれを読んでいました〜

1800年代のフランス人旅行家 エドモン・コトーの手記。

文明開花の最中にある1881年明治の日本にも長い間滞在していたのですよね。

言葉は映像より写真よりものをいうかもしれません、
当時の日本の姿が浮かびます。

「日光」にも行ったのですよねニコニコ

我が栃木にあります、「日光」ニコニコ

ウラジオストクから長崎、横浜、東京と訪れ、日光にも来ています。

東京は上野の「精養軒」浅草から出発して日光へ向かいます。1881年当時、鉄道はまだ開設していませんびっくり

馬車で行くか、人力車で行くか、または水路を使うかだそうです。

現在の国道4号線と思われるコースを行くのですよね。
幸手、古河、小山と、地名が出てきます。

古河に行く際には、利根川を水路で渡ったようです。

途中どこを通っても、茶屋があり、茶屋に寄れば丁寧なもてなしを受けるとあります。
村人も誰もが笑顔で迎えてくれる とあることが印象的です。

鉄道の敷設によって、こういった茶屋や宿場町は次第に消えて行ったのでしょうね。

なんと、朝出発し、夜中までには「宇都宮」に着いていたようです。
100キロ以上ですから、かなり速いことがわかります。

当時の宇都宮の記述はあまりありません。

いまは失われただろう、日光街道の杉並木が、現在よりもっと南側からあったことも書いてあります。
この杉並木にとても感動したようですね。

今市の、例幣使街道とぶつかる箇所のことも記述にあります。

そして2日目には「日光」へ。

荘厳な五重塔や陽明門は、現在と変わらないかもしれませんニコニコ家康の墓の質素なことにも、驚いたようです。

そしてなんと、3日目には中禅寺湖へ参りますガーン

もちろん今ある「いろは坂」はありません。
ただただ山道を、「駕籠」で登ったようです。

車でも時間のかかる奥日光への道のりを、まだ整備もされていない山道をカゴを担いだ人が行くだなんて。とても信じられません。。

「駕籠」を担ぐ人夫の力強さ、陽気さにも感動しています。正座のできない西洋人ならではの「駕籠」の苦労も。

当時から中禅寺湖付近がいかに観光地(巡礼地)として栄えたものだったかがよくわかります。

日本人の絶えない笑顔と陽気さについての記述が多く、昔の日本の人々の心が少し読み取れます。
無駄なく質素にそれでも陽気に生活する日本人。素敵な日本ですねルンルン

なかでも「風呂」の記述は、おもしろいです。

当時はまだまだ混浴が当たり前の時代。
それどころか、男女関係なく上半身をはだけて仕事をすることや、道端での行水は当たり前の時代でした。日本は湿度が高いですからね。
明治4年に、東京に「裸体禁止令」が出されているのですよ。笑 (西洋人から侮蔑の目を向けられるからです)当時の人たちにとって、道端で行水をすることはシャワーを浴びるようなものだったでしょうし、裸体で仕事をすることは大工や漁師、車夫にとって、当然のクールビズだったでしょうから、「裸体禁止令」には実は反乱も起きています。笑 笑い泣き それだけ江戸の日本人にとって裸は当たり前の光景で、それを嫌う風習はイギリスから世界に出た感覚だということですよね。まだまだ田舎は着物を着ない人が目立ったようです。

そして、裸になっても身に纏っていたのが、当時の人たち(男たち)の全身を覆った「入れ墨」です。本の表紙にもなっていますね。
これがものすごい芸術品のようだったそうなのです。日本人と「入れ墨」、なんとなく縁遠いように思いますよね。アウトローのイメージか、遠山の金さんでしょう。しかし、江戸、明治の働く男たちは、例外なくこの「入れ墨」を入れていました。

それはこの本にも詳しくあります。

これは、幕末の日本を歩いた記録ですから、
このコトーの時代よりもさらに遡ります。漁師たちの入れ墨の美しさに関する記述があります。

東京オリンピックをみていても、タトゥーが目立つのは海外、主に西洋の選手。
日本人にはほぼ、いません。しかし130年前の日本では、たくさんの人が入れ墨をし、それをあたかも自分の服のように、アイデンティティとして誇っていたことがわかります。

混浴を嫌った同伴のイギリス人2人が、宿で別の桶を用意してもらった話や、それでもフランス人のコトーは、日本人と共に湯に浸かった話。本当におもしろいです。出っ張った腹をめずらしがり、「尺を取らせてくれ」と願い出た日本人がいたとか。笑 当時の日本人はメタボには縁遠かったんですねぇ。笑笑

「彼らが嬉々として入る湯は、熱すぎて西洋人には浸かれるものではなかった」と。

そうです、今も日本人は熱いお風呂が大好き爆笑

宿に支払いを済ませると、主人が額を床につけておじぎをし、土産を持たせ、送ってくれたこと。

なんとも「日本人」らしいじゃありませんか。

ぜひ、読んでみてください。


「ボンジュール ジャポン 青い目の見た文明開化」


行ってみたいな、150年前の、日本ニコニコ


でもこの国に生まれ、幸せです爆笑



シュリーマンの方も、オススメです。

なんと彼は、徳川家茂が大阪に出陣する際の行列にも遭っています。歴史のシーンでしかない家茂の大阪上洛、、この本によって客観的に窺い知ることができますニコニコ