yahoo個人に寄稿しました。




チャレンジリーグ(3部) プレーオフ順位決定戦 第1節、オルカ鴨川FC vs バニーズ京都SC戦の記事です。

ドラマチックな試合でした。
ただ、ドラマにも、それを必然にする要素があるものだと思います。

残り2試合から目が離せませんねメラメラ

花花花花花


試合内容については記事を参照していただければと思いますが、記事の中では載せられなかった、試合後の両監督と選手(オルカ)のコメントです。
(敬称略)


【試合後監督・選手コメント】

北本綾子監督(オルカ鴨川FC)

 今日はバニーズという強い相手だったからこそ、コツコツと積み上げてきた広がりのあるサッカーを表現できたと思います。後半の早い時間帯に取れて、追加点も、3得点目も、バランス良くいい時間帯に取れたことも大きかったと思います。
(ーー同点ゴールを決めた佐藤選手は県リーグからの仲間でもありますが)
 彼女は、(チーム創設)1年目から頑張って もらっていますが、そういう思いを持った選手が寂しいことに少なくなっていく中で、彼女はコツコツ頑張り続けてきた結果、その素晴らしい技術が(ゴールの場面で)発揮されたと思います。
(ーー初戦の固さは見られた?)
どちらかというと私の方が固かったのではないでしょうか(笑)選手たちは良い緊張感の中で臨めたと思います。
(ーー試合前には相手の情報をどのぐらい伝えましたか?)
選手によってはビデオを全部見て分析したいという選手もいたと思いますが、試合によってバニーズさんも違うと思いますし、1つの試合を見て、全部を把握したつもりになってしまう怖さもありました。ですから選手には余計な情報を入れずに、今回はスタッフで分析をして、「この選手はこういう 素晴らしいプレーをしてくるよ」ということを伝えました。リーグ戦でもスカウティングはしていましたけれど、そこまで念入りにはやっていませんでした。初めて戦う相手に対して、どういう形であれ自分たちのサッカーができるように、逞しくなってほしいという狙いがあったからです。(相手よりは)自分たちのことを分析して、自分たちのサッカーを改善していくことに集中していました。今日、相手の情報を選手たちに伝えたのは、自分たちが積み重ねてきたものがある程度できてきた中で、相手の特徴を言うことでより自分たちのサッカーが生かせるのではないかと思ったからです。
(ーー村岡選手をHTに投入して、試合終盤にまた代えましたが)
彼女の良いところは、目の前を全力で戦うということです 。元々スタミナはありますが、まだ自分の力をコントロールできているわけではなく、そのスタミナの使い方や流れの中での整え方は、足りない部分もあります。ですから、悪いから交代したわけではなくて、前から走って良い仕事をしてくれた結果、疲れが見えたので、新しい選手を信頼を持って入れました。
(ーー2点先に取られてからの逆転について)
精神面も整っていないとできないことだと感じます。信じていましたが、選手たちが積み重ねてきたんだな、と頼もしさを実感しました。この自信をしっかりと力に変えたいですね。ただ、次で勝たないとこの逆転勝利も意味のないものになってしまうということを、分かっているとは思いますが、選手に話してしっかり引き締めたいと思います。
(ーー今年から監督業に集中する中で、得たものはありますか?)
「自分が他から吸収するものがないと、選手にはそれ以上のものは伝わらないと思うんです。自分は監督として経験が浅く、練習でも試合でも、どれだけ集中して選手に(自分の考えを)伝えられるか、ということは常に勉強中です。相手は自分よりも経験を持った監督さんばかりですが、心では負けないようにしています。

柴田里美(オルカ/CB/キャプテン)
 早い時間に失点してしまいましたが、自分たちがやってきたことを、時間をかけてでもやっていけば点が取れるだろうという自信は持っていました。前半の終わり頃からは落ち着いてきましたね。最後まで諦めずに走ったし、相手も疲れてきたところで 畳み掛けられたことが最後の1点につながったと思います。
(ーー初めて対戦した京都の印象は?)
繋いでくるチームだということは分析で頭に入っていたんですが、その点は本当に上手でした。ただ、アタッキングサードに決定的なボールを入れられなかったので、危ないシーンもありましたが、落ち着いて守れました。
(ーー2失点からの立て直しについて)
ディフェンスラインが下がりすぎていたので、間延びしないように、ボランチとディフェンスラインの距離感を縮めました。距離感が良くなってからは、攻撃も守備もしやすくなりました。
(ーーリーグ戦とは精神面でどんな点で違いましたか?)
リーグ戦と違ってこの1試合しかないので、いつもよりも強い 気持ちで、地域の皆さんや、チームを支え続けてくれた方々への感謝の思いを勝利でお返ししたいという思いで臨みました。(サポーターの)皆さんの声も音楽も良く聞こえて、だからこそ最後まで足を止めずに勝てたんだと思います。ホームの力を感じました。
(ーー残り2戦チームをキャプテンとしてどうまとめたいですか?)
今日勝てたことは、チームにとってすごく大きな経験と力になったと思います。この勢いを持ったままいきたいのですが、次の1試合でも力をこめて、1からやり直す。そこで勝って、また次の1試合という風に、一歩ずつ確実に、強い気持ちで、絶対に昇格を決めたいと思います。

平野里菜(オルカ/FW/1点目)
 前半から点は取られていたん ですが自分たちのサッカーができていたので、まず自分が点を取ってやろうという気持ちでトライしました。
(ーー1171名もの観客を前にピッチに立った思いは)これだけたくさんの人の中で、皆さんの前で絶対に自分が点を取って喜びを分かち合えることが、すごく幸せなことだと改めて思いました。

佐藤衣里子(オルカ/MF/2点目)
(ーーゴールを振り返って) 気持ちよかったです。みんなが祝福に来てくれて、すごく嬉しかったですね。去年の入れ替え戦でも今年の開幕戦でも、選手が辛い時に会場からかかる音楽や声かけが本当に選手の力になります。(サポーターの)皆さんの声で私は走れました。

松長朋恵(オルカ/MF/3点目)
(ーー逆転ゴー ルについて)
気持ちよかったです。自分の左足にあんな力があるなんて知りませんでした。サポーターの皆さんの応援が力になって、最後まで絶対に諦めないぞと思って戦っていました。

有馬静香(オルカ/GK/副キャプテン)
 最初はこの舞台に選手として立てることに対して緊張してしまい、前半はガチガチの状態で入ってしまったんですが、前半で2点を取られてしまったので…次は絶対にゼロで抑えられるようにしたいと思っています。
(ーー次戦に向けて)まず初戦突破が一番の目標だったので、まずそれを達成できました。次はアウェイで大和(シルフィード)と対戦するので、絶対に勝って、またホームに戻ってきます。

千本哲也監督(バニーズ 京都SC)
 序盤はテンポが上がりすぎていたので、”どのぐらい、うちが気持ちよくプレーできるテンポに落とすか”ということがポイントでした。ハーフタイムは、リードしている中で、「ビルドアップで万が一失点することもあると思うけれど、そのリスクを考えるよりも、ハイテンポで45分間ゲームをすることの方がリスクが高いんじゃないか?」と。後半は相手が前から来ることも予想できたので、どれだけいなせる回数を作れるか、というところがポイントだったと思います。ただ、1点目を取られた時間が早かったことで余計に固くなってしまいました。
(ーー2失点目、3失点目を振り返って)
1点差を追いつかれたり、ひっくり返されることは(リーグ戦で)これまでにもありましたし、競った試合で事故が起こることは初めてではないんです。これがリーグの試合だったら、こうはならなかったのかもしれ ません。リーグ戦で一番結果を出しているチーム(オルカ)にアウェイで勝ったら、勝ち点「3」以上の価値があるということは、暗黙の了解としてありました。だからこそ、力が入ってしまって視野が狭くなったり、パスが強くなったり、普段ならチャレンジできていたところで無難なプレーを選んでしまったり。早い時間に1点を返されて、「もうミスができない」という心理的な影響もあったんじゃないかと思います。
(ーー試合では完全に選手の判断に任せているんですか?)
 指示は与えますけれど、「それは俺からみた答えだから、ピッチで戦っている選手が同じ答えは持てないよな」と。普段から選手たちとやり取りしている中で、客観的に外から見た正解はありますけれど、「監督が言 うからやりました」というのは、しくじる一番大きな原因だと思うんです。外から客観的に見てベストだと思う提示をしても、ピッチで戦っている選手が納得しなかったら、どこかで信じられないミスが起こるんですよ。やるのは選手だから、最終的には委ねています。
(ーーオルカの戦い方については分析されていましたか?)
はい。たくさんビデオを見させていただいて。予想通りの強さを出してきはったな、と。
(ーーバニーズもオルカもそれぞれに個性が強いですが、今後どういうところをアピールしていきたいですか?)
うちは、1-0で勝つチームではないんです。3-1とか、4-2というスコアはよくあることです。もちろん負けたらあかんのですけれど、やはり、見ている方にとって面 白いサッカーがしたい。ずっとやってきたそのサッカーをもう1回信じて、まずは自分たちの立ち位置に戻ること。残り2連勝すればまだまだチャンスはありますから。


花花花花花

最後に昇格の権利を勝ち取るのはどのチームか。
第2戦は、9/4に行われますサッカーボール